研究課題/領域番号 |
08640758
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
香月 勗 九州大学, 理学部, 教授 (40037271)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ジアゾ酢酸エステル / 環拡大反応 / ビスラクトン構造 / (-)-avenaciolide / (-)-isoavenaciolide |
研究概要 |
(-)-Avenaciolideは、γ-ブチロラクトン構造を有し、ラット肝臓のミトコンドリアにおけるグルタメートの輸送阻害活性および抗菌活性を示す。本研究では、ジアゾ酢酸エステル、ケトン、およびオレフィンの三成分連結によるテトラヒドロフラン環の不斉合成を鍵反応とする(-)-avenaciolideの合成を検討したが、光学活性な銅錯体の存在下では三成分連結反応が進行しなかった。 そこで、先に申請者らが開発した光学活性な銅-ビピリジン錯体を触媒とするジアゾ酢酸エステルによるオキセタン化合物のエナンチオ特異的環拡大反応と立体選択的ラクトン化反応を鍵反応とする(-)-avenaciolideの合成を試みた。その結果、エナンチオ特異的環拡大で得られた光学活性なフラン化合物に適切な官能基を行った後に、立体選択的なハロラクトン化を行い(-)-avenaciolideの簡便な合成法を開発することができた。ラクトン化法の選択により、(-)-avenaciolideの立体異性体である(-)-isoavenaciolideの立体選択的合成も行うことができた。 以上の研究により、(-)-avenaciolideを始めとするビスラクトン構造を有する目的の天然有機化合物の一般的な構築法が開発された。
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