研究課題/領域番号 |
08640771
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
神野 清勝 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60124731)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | SPME / HPLC / 溶媒レス環境分析法 |
研究概要 |
二年度にわたる研究の結果、以下のような実績をあげることができた。 1)SPMEの基礎評価 SPME法は、これまでの有機溶媒による抽出とは異なり、溶融シリカキャピラリの表面に吸着媒体をコートし、この媒体に試料中の目的成分を濃縮、抽出するものであり、この媒体としてどんなものを使用するかが、分析目的に応じて変化してくることから、この媒体の吸着、抽出特性を基礎情報として取得する必要があった。分析対象として、環境水中の農薬を選び最適なSPME法を確立することができた。 2)キャピラリLCの基礎評価 分離手段として使用するキャピラリLCは、内径1.0mm以下のキャピラリに充填剤を詰めたいわゆるパックドキャピラリカラムを使用する。これは、固定相の選択の幅が非常に広いことによる。そして、上記の農薬の分離に最適なカラム媒体を基礎的な実験により選び出した。 SPME-キャピラリLCのインターフェイシング 1)、2)で評価された2つの方法を円滑に接続するインターフェイシングを検討した。このインターフェイシングでは、吸着媒体からの、分析目的の脱着操作が大きな問題であるが、ここでは、少量の媒体を必要とするが、本研究で10μLにまでこの体積を小さくすることができた。この10μLを直接キャピラリLCに導入することにより、抽出操作では、一滴の溶媒をも廃棄しないことが可能となった。一方、LCは、移動相の溶媒流速を10〜50μL/分であり、もし分離に30分要したとすると300〜600μLの溶媒の廃棄が必要となる本法は、現状の方法に比べてはるかに環境保全上有用な方法であることがわかるであろう。 4)応用 本方法を環境試料の分析、尿中の薬物分析に応用し、素晴らしい溶媒レス分析法を確立することができた。
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