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油水界面イオン移動における共抽出水分子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 08640776
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 分離・精製・検出法
研究機関神戸大学

研究代表者

大堺 利行  神戸大学, 理学部, 助教授 (00194118)

研究分担者 蛯名 邦禎  神戸大学, 発達科学部, 助教授 (50151999)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
キーワード油水界面 / イオン移動 / 水の共抽出 / NMR / ハロゲン化物イオン / ニトロベンゼン / ケミカルシフト / 回転相関時間
研究概要

油水界面でのイオン移動プロセスを理解するうえで,油相中のイオンと水分子との会合状態を明らかにすることは重要である。本研究では,重水素置換ニトロベンゼン(NB-d_5)にハロゲン化物イオン(Cl^-,Br^-,I^-)を溶解させ,これに一定量の水を添加して^1H-NMR測定を行い,水のプロトンの化学シフトと緩和時間を測定した。これより,NB-d_5中のイオンと水分子との会合状態について検討した。
NMRによる水のプロトンのシグナルはシングレットで,2.4〜3.5ppmに現れた。この化学シフトの大きさはイオンと水分子との間の水素結合の強さを反映すると考えられるが,これはイオンの種類により異なり,またNB-d_5中の水濃度にも依存して変化した。イオンと水分子が1対1で結合していると予想される水濃度0mM付近での化学シフトは,
Cl^-(3.46)>Br^-(2.87)>I^-(2.56)>NB-d_5のみ(2.41)[ppm]
となり,イオン半径が小さく表面電場が大きいほど低磁場側にシフト,すなわち水と強く結合していることがわかった。このことは,緩和時間から算出した回転相関時間の傾向:
Cl^-(300)>Br^-(250)>I^-(230)>NB-d_5のみ(220)[fs]
からも示された。しかし,これらの回転相関時間の値は重水中の重水分子の値(2000〜3000fs)と比較すると一桁程小さく,これは水中の水が三次元的クラスターを形成しているのに対し,NB-d_5中のイオンと水の結合が一次的であるためだと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Osakai: "Quantum Chemical Approach to the Gibbs Energy of Ion Transfer between Two Immiscible Liquids" J.Electroanal.Chem.412・1+2. 1-9 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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