研究概要 |
1)II型制限修飾遺伝子によるプラスミド安定化効果をEcoRV,Pvullについても証明いた。 2)制限修飾遺伝子を持つプラスミドを不和合プラスミドで排除したときに、コロニー内で宿主殺しが起きることを示した。 3)EcoRV制限修飾単位に、制限にプラスに働く遺伝子Cを同定した。既に細胞内にある制限修飾遺伝子単位のC遺伝子が、新たに侵入した別の制限修飾遺伝子単位に働きかけて制限酵素を発現させ宿主細胞の染色体を切断させ、宿主を殺させることを示した。 4)I型(EcoP1,EcoP5)およびIII型(EcoR124I)の制限修飾系について、利己的な安定化の有無を検討し、否定的な結果を得た。 5)染色体上に置いた制限修飾遺伝子が、相同な遺伝子による置き換えに対して抵抗すること、これが宿主の相同組換え経路によって影響されることを示した。 6)大腸菌のRecBCD経路の相同組換え酵素群が制限修飾系による宿主殺しに抵抗することを示した。 7)バクテリオファージの二重鎖切断修復型相同組換えが、制限修飾系に対する適応であることを提案した。 8)減数分裂での二重鎖切断型相同組換えが、トランスポゾンなどの利己的な遺伝子の挿入に対する適応であると提案した。
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