研究課題/領域番号 |
08640797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
塩見 正衛 茨城大学, 理学部, 教授 (80250976)
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研究分担者 |
山村 靖夫 茨城大学, 理学部, 助教授 (50202388)
堀 良通 (堀 良道) 茨城大学, 理学部, 助教授 (30125801)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 半自然草地 / 空間分布 / 空間的不均一性 / ベータ二項分布 / べき乗則 / 統計生態学 / 火入れ / 刈取り / 放牧 / 負の超幾何分布 / 植生 / 出現率 / 不均一性 |
研究概要 |
放牧等の攪乱の入っている草地の植生は、強い空間的不均一性を示すと予想される。その原因は、家畜による糞尿の分布が草地内で不均一であること、糞尿によって散布される種子の量と種類が空間的に不均一であること、その他人為的な管理も決して均一に行うことはできない故である。 このような草地の実態を、統計生態学的な観点から調査し、統計学を基礎にしたモデルを開発して、解釈した。 (0)必要なデータは次のようにして得られた:25cm四角を4つを合わせた50cm四方の枠を、一定面積の草地内のランダムな地点、あるいはライントランセクト上に100箇置き、25cm四角のそれぞれの枠内に出現した植物種すべてを記録した。その上で、25cm四角内に出現する頻度を種ごとに要約して、その頻度分布から出現数の平均、分散を始めとする個体群パラメータを推定した。 (1)それぞれの種ごとの出現数の空間分布を表すモデルとして、べ一タ・二項分布を仮定すると、ほとんどの種が非常にいい適合を示した。これは、草地にある植物が空間的に不均一な分布をもっていることを意味している。そのモデルが含んでいるパラメータに一つは、不均一の程度を表すものである。 (2)他のモデルは、テーラーのべき乗則と呼ぶものである。このモデルによると、群集とそれに含まれる個体群の両方の空間分布の不均一性を表すことができることが明らかになった。 (3)植物の種間比較を行うと、大きな分げつを作ったり、ランナーを延ばして繁殖しているシロツメクサや、チドメグサが大きな空間的不均一性を示したのに対し、種子だけで繁殖しているスミレ類やニガナなどはランダムに近い空間分布を示すことが明らかになった。
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