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高等植物のシアン耐性呼吸測定システムの開発と生理生態学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 08640817
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 植物生理
研究機関筑波大学

研究代表者

寺島 一郎  筑波大学, 生物科学系, 助教授 (40211388)

研究分担者 上田 真吾  資源環境技術総合研究所, 大気環境保全部, 通商産業技官
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード呼吸 / シアン耐性呼吸 / 同位体分別 / ATP生産 / 比較生理生態学
研究概要

葉の呼吸系の制御機構を,陽生植物のホウレンソウと陰生植物のクワズイモとの間で比較した.昼間は,光合成系が関与して問題が複雑になるので,この研究では,特に夜間の呼吸に注目している.これまでに,1.夜間の,葉の炭水化物(デンプン+ショ糖+グルコース)含量の呼吸と転流による減少にともなって,ホウレンソウでは呼吸速度も減少するのに対して,クワズイモでは,呼吸速度は一定の低いレベルに保たれること,2.ホウレンソウの呼吸速度は,呼吸基質であるsucroseの添加によって著しい増加を示すのに対し,クワズイモではそれほど反応しないこと,3.クワズイモの呼吸速度は脱共役剤であるFCCPの添加によって著しく増加すること,などを明らかにしてきた.これらのことは,この二種間で,呼吸の調節系が明らかに異なっていることを示している.
植物のミトコンドリアには,動物などとは異なってシアンに耐性を示す呼吸経路がある.この経路では,呼吸電子伝達鎖のユビキノンのプールから直接Alternative oxidaseに電子が流れ,この間,プロトンのtranslocationを行わないのでATP合成にも関与しない.したがって,シアン耐性呼吸経路がどの程度の割合で働いているのかを知ることは,生体エネルギー論を定量的にするためにはきわめて重要な事である.シアン耐性経路の電子伝達速度は,チトクロム経路とシアン耐性経路の末端酸化酵素の酸素同位体分別が異なることを利用して測定できるが,世界で一カ所,米国Duke大Siedowらが用いているにすぎない.我々は,世界で2番目のシステムを組み立て,現在,試運転の段階にある.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野口航: "Acclimation of respiratory properties of leaves of Spinacia oleracea L.,a sun species,and of Alocasia macrorrhiza (L.) G.Don.,a shade species,to changes in growth irradiance" Plant and Cell Physiology. 37. 377-384 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 野口航: "Different regulation of leaf respiration between Spinacia oleracea,a sun species,and Alocasia odora,a shade species." Physiologia Plantarum. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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