研究課題/領域番号 |
08640831
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
井上 雅浩 (井上 雅裕) 愛媛大学, 理学部, 助教授 (80203256)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 重合金イオン / フィトケラチン / カドミウム結合物質 / グルタチオン / トマト培養細胞 / 植物生理学 / 重金属耐性 / 重金属イオン |
研究概要 |
植物の重金属耐性におけるフィトケラチン(PC)の機能についてはよく知られていたが、グルタチオンからPCを合成するPC合成酵素の詳細な性質と機能については不明であった。本研究では、まず、トマト細胞のPC高生産株から複数のPC合成酵素アイソザイムの分離に成功するとともに、酵素活性に対する金属イオンの特異作用を検出した。さらに、各アイソザイムの酵素化学的特性と生産状況を蛋白質レベルで詳しく調べると同時に、種々のトマト細胞を用いて、本酵素と金属耐性との関連性を明らかにした。本研究により、「トマト細胞の金属耐性が、既存PC_2合成酵素活性の金属イオン調節によってまず発現され、新規誘導酵素(PC_3,PC_4合成酵素)の適応的合成によりさらに増幅・安定化される」という結論を導くことができた。この結論は、高等植物全般におけるPC合成系と金属耐性機構を解く上にも極めて重要な知見である。 方法論においても、PC酵素の抽出分離法と高感度活性検出法の両方に大きな改善がみられた。これらの技術の導入により、新たなPC関連酵素の発見の期待も大きい。PC合成酵素の遺伝子クローニングとともに今後の重要な研究課題である。
|