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琉球列島に固有のヒバァ種群の系統分類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640894
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 系統・分類
研究機関琉球大学

研究代表者

太田 英利  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (10201972)

研究分担者 疋田 努  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40135512)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード分類学 / 系統進化 / 積分化 / 生物地理 / ガラスヒバァ / 形態 / 酵素 / 琉球列島
研究概要

本研究の結果,以下のことが明らかになった.すなわち,1.ヤエヤマヒバァ,ミヤコヒバァ,ガラスヒバァ(狭義)間で,個体変異を考慮しても明瞭に異なる形態形質(成体の体サイズ,鱗相,色彩,斑紋パタン)が少なくない,2.同様にW-性染色体が3亜種で明瞭に異なる(ヤエヤマヒバァは中部動源体型,ミヤコヒバァは端部動源体型,ガラスヒバァは次端部動源体型),ヤエヤマヒバァとその他2亜種との間では,さらに3.最大微小染色体の形態(前者は端部動源体型,後二者は中部動源体型)と4.雄性生殖器の形態(輸精溝が前者では頂葉対の間で開口するが後二者では一方の頂葉の末端に達する)も異なる.以上の結果,および計画調書に記した生殖様式の差異(ヤエヤマヒバァは胎生,これに対してミヤコヒバァとガラスヒバァは卵生)を合わせて考えると,現在亜種の関係に位置づけられるこれら3者は,各々長期にわたって独自の進化を遂げてきたこと,たとえ同所的に生息しても稔性を持つ雑種を生じないこと,が予想され,それぞれ独立種として位置づけられるべきであると結論される.ここまでの成果はまとめて英文学術雑誌に投稿され,現時点ですでに受理され印刷されつつある(研究発表の項参照).ヒバカリその他を加えた酵素電気泳動の結果はヒバァ3者間で著しい遺伝的分化が生じていることを示し,上記の結論を支持する.またこれらをヒバカリを外群とした系統解析にかけたところ,分布の上では中心に位置するミヤコヒバァがいち早く他から分かれた.これは琉球列島の陸生脊椎動物群としてはきわめて特異な分岐パタンであり,ヒバァ類が漂流分散により大陸から直接琉球列島に侵入したとする仮説(計画調書参照)を支持すると解釈できる.今後台湾・大陸の同属種も材料に加え,より包括的な解析を行なう必要がある.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ota,Hidetoshi: "Systematic review of the snakes allied to Amphiesma pryeri" Zoological Journal of the Linnean society. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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