研究課題/領域番号 |
08650003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
秋本 克洋 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (90251040)
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研究分担者 |
北島 義典 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (00204892)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | II-VI族半導体 / ZnSe / ZnTe / キャリヤ補償 / ド-ピング / 単極性半導体 / EXAFS / 格子変移 |
研究概要 |
II-VI族半導体のほとんどは単極性を示し、またド-ピングが可能であってもキャリヤの飽和現象がみられる。これは不純つをド-ピングすることにより結晶欠陥が誘起されるからと考えられている。本研究の目的は、不純物をド-ピングすることにより誘起される結晶欠陥の原子構造を実験的に確定し、単極性あるいはキャリヤの飽和の原因を明らかにすることである。実験手法としては、主としてX線吸収微細構造解析法(EXAFS)を用い、n単極性のZnSe、p単極性のZnTeにCl、あるいはPをド-ピングしこれらドーパント周辺の原子構造に着目した。 ZnSe中のClはSeサイトに入り、4配位構造をとるが、ZnTe中のClはTeサイト位置からずれて入り、1配位的な構造をとることがわかった。また、ZnTe中のClの酸化数はZnSe中のものと同じであることよりChadiらが提案している欠陥モデルとは合わないことがわかった。ZnとClの結合距離はZnCl2のそれとほぼ同じであることから、ZnTe中のClの変移はZnCl2の析出によると推定できる。 単極性の原因として、他のドーパントにも固溶限界説が適用できるかについて検討した。ZnTe中のPは一種類の酸化状態で存在するが、ZnSe中のPは2種類の酸化状態が存在することが明らかとなった。すなわち、Zn3P2のような析出によるキャリヤ補償よりも異なった酸化状態のPによってキャリヤ補償が起こっていると考えられ、キャリヤ補償の機構はただ一種だけでなく系ごとに異なることがわかった。どの系でどのタイプのキャリヤ補償が起こり得るかの統一モデルの構築は今後の課題である。
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