研究課題/領域番号 |
08650011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 健二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50127073)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 高分解能RBS / 異常表面偏析 / MBE成長 / シリコン / アンチモン / 局所加熱 |
研究概要 |
シリコン(001)表面にアンチモンを0.1ML程度蒸着し、その上にシリコンを70-280℃の種々の温度で数nm程度の厚さに成長させ、高分解能RBS法によりアンチモンの深さ分布を測定し、シリコン成長中のアンチモンの表面偏析速度を求めた。求め表面偏析速度の温度依存から、表面偏析過程の活性化エネルギーを0.086±0.006eVと決定することが出来た。この値は、400℃以上の高温における測定結果から求めた活性化エネルギー、1.49eV、に比べて非常に小さく、低温においては、従来から知られている高温における表面偏析とは異なったメカニズムの表面偏析が起こることを明確に示すことが出来た。 この低温における表面偏析の機構として、シリコン成長中に表面に到着したシリコン原子が、(localheating)に注目し、この局所加熱によって表面偏析が促進される可能性について検討を加えた。この局所加熱仮説が正しければ、通常の表面偏析とは異なり、シリコン被覆層の成長速度を変えても、表面偏析の程度はほとんど変化しないことが期待される。シリコンの成長速度を、1.6-17pm/sの範囲で変化させて表面偏析の様子を高分解能RBS法で測定したところ、表面偏析は成長速度に依存しないことが分かった。このことから、局所加熱による表面偏析の促進のモデルの妥当性が示された。
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