研究課題/領域番号 |
08650025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
大河内 正人 名城大学, 理工学部, 講師 (50076626)
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研究分担者 |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | carbon nanotubes / arc-discharge / catalysis / metallic oxide / carbon rod / EDX |
研究概要 |
希土類金属酸化物を含んだ黒鉛棒を、通常のアーク放電で蒸発させる方法で、この希土類金属が触媒となって、カーボンナノチューブが大量に生成できることを明らかにしてきた。今回の科研費で購入した軽元素分析システムによって、生成されたカーボンナノチューブに触媒として添加した量とほぼ同程度の希土類金属が存在していることが確認できた。しかしながら、個々のカーボンナノチューブの成長に希土類金属がどのような働きをしているかといった、ナノチューブの成長メカニズムを解明するには、現在我々が使用しているSEMの分解能では十分でなかった。希土類金属が一本のカーボンナノチューブのどの位置にどれだけの割合で、どういう入り方をしているかといった原子レベルでの観察と分析が必要である。この要求を満たす装置は我々の研究室にはないが、それを有する研究機関に分析を依頼し、この研究を続行していくつもりである。 カーボンナノチューブの大量生成の触媒として、希土類金属が有効であることは明らかになったが、これが希土類金属特有の性質によるものかを確認するため、希土類以外の金属酸化物を用いて同様の実験をした。その結果、これらの金属の場合では、希土類の場合に見られたような、ナノチューブが束状に大量に生成されている様子は今のところ見られなかった。しかも、堆積物のEDXによる分析では、添加した金属の存在もほとんど見られなかった。これが単に蒸気圧の違いによるものかどうか現在実験を進めている。 今まで行っていた黒鉛棒に穴をあけて、触媒としての金属を詰め込む方法では、詰め込んだ金属部分が早く蒸発してしまう傾向が見られ、アークが不安定になる。したがって、堆積物中でのカーボンナノチューブの生成にむらがあった。この欠点を補うため、触媒金属が黒鉛棒に均一に分散されたものを用いて蒸発実験をすべく準備中である。
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