研究課題/領域番号 |
08650061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西口 規彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40175518)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 量子細線 / 音響フォノン / 共鳴超音波法 / 電子散乱 / 変形ポテンシャル / リップル機構 |
研究概要 |
本年度は,前年度に得られた孤立量子細線の音響フォノンモードを用いて、電子の変形ポテンシャル散乱と音響フォノンによって誘起される表面振動散乱との関係を明らかにした。以下、当該年度で得られた結果を列挙する。 ・表面振動と電子の相互作用は、細線の断面積が変化する場合にのみ働く。この細線の変形は同時に細線内部の局所的な変形を伴うために、変形ポテンシャル散乱も同時の生じることとなる。このことは、これら2つの相互作用がコヒーレントに散乱過程に寄与することを意味している。 ・先に述べたフォノンモードのなかで、dilatational mode がこのコヒーレントな散乱を生じさせることが分かった。また他のフォノンモードはこれらのいずれの散乱過程をも生じさせないことが明らかになった。 ・この結果、電子の散乱確率は、そのエネルギー依存性のみに関すれば、表面振動による寄与はあからさまには現れないことになる。 ・一方、表面振動の寄与は、細線の断面積が小さいほど有効になるため、細い細線ほど、散乱確率の変形ポテンシャル散乱からの増加が著しくなることが明らかになった。
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