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複合表面改質処理技術の確立による多機能付与材料の創製と疲労強度信頼性評価

研究課題

研究課題/領域番号 08650098
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関富山大学

研究代表者

塩澤 和章  富山大学, 工学部, 教授 (90019216)

研究分担者 岡根 正樹  富山大学, 工学部, 助手 (90262500)
西野 精一  富山大学, 工学部, 講師 (00218174)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
キーワード表面改質 / セラミックス被覆 / イオン窒化 / 疲労 / 窒化チタン / 窒化クロム / 欠陥評価 / 物理的気相蒸着法
研究概要

苛酷環境下で使用される機械・構造用材料の表面改質技術の確立による疲労強度向上を目的として、鉄鋼材料に物理的気相蒸着(PVD)法により窒化チタン(TiN)または窒化クロム(CrN)を被覆した試料、およびイオン窒化処理とTiN被覆の複合表面改質処理を施した試料を用いて、疲労強度評価、耐食性評価並びに被膜に存在する微小欠陥除去法について検討した。得られた主な結論は以下の通りである。
1.PVD法によって被覆したTiNおよびCrN膜には微小なピンホール欠陥が存在し、これは電気化学的アノード分極曲線の測定によって評価が可能であり、測定に当たっては欠陥が拡幅しない低電位域で測定する必要があることを指摘し、具体的な測定法を提案した。
2.被膜に存在する欠陥除去法として、多段被覆処理法を新しく提案した。これはイオンボンバードメントと被覆を繰返すことによって、同一被膜を積層するものであり、その有効性を通常の被覆法との比較によって明らかにした。本手法によって耐食性は著しく向上するが、腐食疲労強度の向上に対しては微小被膜欠陥の分布と欠陥の形状を考慮する必要のあることを指摘した。
3.切欠きを有するS35CにTiNを被覆した試験片の疲労試験結果より、切欠き材の疲労強度は被覆処理によって向上し、切欠きに対して鈍感となることを実験的に明らかにした。これは切欠き底近傍の塑性変形が被膜の存在によって拘束されて、き裂発生が遅延するためであることを有限要素法による解析を通じて明らかにした。
4.イオン窒化処理、TiN被覆処理およびこれらの複合表面改質処理を施した熱間金型用合金鋼SKD61の大気中疲労試験結果より、いずれの処理材の疲労強度も未処理材に比較して向上するが、複合表面改質処理材の向上が最も大きく、本処理法の有効性が認められた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 園部 勝: "窒化クロム多段PVD被覆処理鋼の耐食性と腐食疲労強度" 日本機械学会論文集,A編. 62・601. 1993-2000 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Sonobe: "Improvement in Corrosion Resistance of CrN coating Steel with Multi-stage Deposition Method and Its Corrosion Fatigue Strength" Localized Damage IV. 615-622 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 塩澤和章: "複合表面改質処理(イオン窒化+TiN被覆)を施した高硬度鋼の疲労強度特性" 日本機械学会平成8年度材料力学部門講演会講演論文集. 96-10,B. 337-338 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 園部 勝: "TiN被覆炭素鋼の疲労強度特性に及ぼす切欠きの影響" 日本材料学会第23回疲労シンポジウム講演論文集. 185-188 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 園部 勝: "分極曲線法によるTiN被覆の微小欠陥評価と被膜欠陥形成に及ぼす基材表面粗さの影響" 材料試験技術. 42・1. 50-58 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 塩澤和章: "セラミックス被覆膜の微小欠陥評価と欠陥軽減策" 日本機械学会第74期通常総会講演会講演論文集. 発表予定. (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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