研究概要 |
広帯域ダイナミカルシステムに適用した超磁歪材料は,2つの方法によって達成され,既に本成果を適用した材料が日本のオリジナルの市販品として販売されることになった. 1つの成果は,次の通りである. (1)Tb_<0.3>Dy_<0.7>Fe_<1.9>を母合金として,これを300μm以下の微粉末に粉砕し,特定(特許申請中,特願平8-239538)の元素を添加し,磁場中成形により結晶成長方向(III)と理論的最大磁歪方向を一致させることに成功した. この方法は米国を中心に幾多となく繰り返し実験したが失敗に終っている. 当研究グループは実用力のあるTDK・と共同研究を実施し,本研究の援助により完成した.本研究の中核技術はH9年度,茨城大学大学院森輝夫の博士論文としてまとめられ,文部省に報告してある. もう1つの成果,積層法によって完成した技術がある. (2)既存の研究であるセラミックスの微細加工技術を適用し,Tb_xDy_<1-x>Fe_<1.9>を薄板(0.1mm)に成功し,無垢の限界周波数fc≒10kHzをそのまま1,000倍の10MHzに向上した実績である.独,仏,米の研究グループは,日本のこの例を適用し,圧電材料との共存適応に多くの実績を上げている. 以上の研究の社会実用化実績は,マンテン・バイセクルの負荷スイッチ,サーボモータ,破砕機等多数にのぼる.
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