研究概要 |
複雑形状部品の加工を可能とする5軸マシニングセンタ(MC)の組み立て誤差を,簡便に同定する手法を提案することが本発明の目的である.当該MCは運動の自由度が多く,その組み立て誤差を同定する汎用的な手法はこれまでに存在しなかった.本研究では,市販されているダブルボールバ-(DBB)装置を用いて,5軸MCに存在しうるすべての組み立て誤差を同定する手順を完成させた.その成果は以下のように要約される. 1.同次座標変換行列を利用した工作機械創成運動の数学モデルを構築し,組み立て誤差同定の為の理論的背景を固めた. 2.工具旋回型,工作物旋回型,及び工具・工作物旋回型のすべての5軸MCに対する組み立て誤差同定の手順を整理した. 3.計算機シミュレーションによって提案した手法の妥当性を評価した後,実機による実験を行い,提案手法が実用的なものであることを確認した.
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