研究課題/領域番号 |
08650156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
青木 勇 神奈川大学, 工学部, 教授 (30011159)
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研究分担者 |
高橋 俊典 神奈川大学, 工学部, 助手 (10260994)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 医用工具 / 医用鉗子 / 微細化 / マイクロマシン / 塑性加工 / タレット / 成形精度 / バリ / 医用素子 / 金型成形 / 加工自由度 |
研究概要 |
1.研究の背景と目的 近年の医療水準は極めて高度化しており、これを支える医用工具の重要性は増している。医用工具の多くは形状が複雑で、難しい製作技術と相当の製作時間が必要とされる。結果として製品は高価なものとなる。本研究は、こうした複雑な医用工具を安定して製作できる加工システムの開発である。 2.微細複雑形状の医用工具の製作加工システム 開発したシステムは次のとおりである。 (1)製作加工システム 製作対象の多くが多種少量生産品であるので、加工の多様性に対応するため、鍛造・せん断の塑性加工技術を組み合わせる。工具をタレットと呼ばれる円板上に多くのパンチ・ダイを用意し、加工時に任意に選択できる構造とする。なお、一部のパンチ・ダイは回転機能を持ち、任意角度を創成できる。素材は丸細線とし、xyzθステージ上の素材ホルダーに取付けられる。細線は軸回り回転(φ)も可能で、合計5軸の自由度を有する。工具の任意選択とステージ移動機能により、逐次鍛造、逐次せん断の組み合わせによって、あらかじめ設計した形状が創成される。システムの制御はすべてコンピュータでなされる。成形の繰り返し精度はステージの位置決め精度に大きく支配され、これは各駆動部固有の精度から誤差伝搬則により算出される。 (2)システムの機能 開発されたシステムの機能が調べられた。位置決め精度は2-5μm程度となり、機能上の問題はない。具体的な例として医用鉗子の部品を製作した。これは平坦部、突起部、穴、曲面部、切り欠き部を有し、一般性を持っている。本システムによる製作時間は現状の機械加工に比べ、数十分の1、経費も百分の1程度となり、当初の目的に添うものとなっている。バリは別工程の磁気研磨で完全に除去された。以上のように本システムはかなり完成度の高い域に達していると判断される。
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