研究課題/領域番号 |
08650225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
山口 信行 明星大学, 理工学部, 教授 (60267375)
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研究分担者 |
緒方 正幸 明星大学, 理工学部, 助手 (40062327)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 空力弾性学 / フラッター / 柔軟シート / 流動誘起振動 / 剛性 / 質量比 / 進行波 / 風洞試験 / 空気力学 / 弾性学 / 空力弾性 / 振動 / 渦 |
研究概要 |
印刷機やフィルム製造機、あるいはテープ使用の情報機器、AV機器等の薄いシートをハンドリングする機器においては、シートの高速運動は周囲空気との干渉を誘起し、シートのばたつきを発生させることがある。このため、生産効率の向上のための高速化は、かえって効率の低下と品質の低下をもたらすことがある。従って空気中におけるシート運動の性質を十分に把握し、それに基づいてコントロールする必要がある。本研究では、このばたつきがシートの弾性と空気力の干渉による自励振動いわゆる空力弾性的不安定現象(フラッター)と考え、この現象の実験的解明と理論による予測法の確立を目指した。 まず、紙その他の柔軟な薄いシートを供試体としてその前縁を保持し、御縁を吹き流して風洞実験を行ない、フラッターの発生状況(風速、振動数、モード、等)を把握した。これらに元づき、フラッター限界に関する情報は質量比、相対剛性(剛性と空気力の比)、そして無次元振動数の3個の無次元パラメタでまとめられることがわかった。 同時に、フラッターの理論的予測手法として、流れに対して分布渦を用い、シートとして薄い弾性梁を用いて組み合わせた二次元微小擾乱法による方法を開発した。この方法による予測の結果は、広い質量比の範囲にわたって上記の実験結果と良く一致し、フラッター限界の本質的な点を説明することが出来た。 またこのような柔軟な対象では結果が外乱の影響を受け易いので、それらの量的影響についても調べた。これらは今後フラッター限界とそのばらつきを現実的に評価する上で有効なデータである。 本研究の結果により、柔軟で薄いシート材の高速ハンドリングの際の吹き流し状態でのばたつき発生の本質的条件を予測することが、実験的データおよび予測手法の両者から可能になった。
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