研究課題/領域番号 |
08650247
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木村 繁男 金沢大学, 工学部, 教授 (70272953)
|
研究分担者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 工学部, 助教授 (40225107)
上野 久儀 金沢大学, 工学部, 教授 (80019752)
岡島 厚 金沢大学, 工学部, 教授 (80013689)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 熱伝達 / 自然対流 / 連成熱伝達 / 非定常流 / レイリー数 / ヌッセルト数 / 数値解析 / 流れの可視化 / ネッセル数 |
研究概要 |
自然対流については、これまで多くの研究がなされてきた。その中で最も基礎的なものの一つに良く知られている加熱鉛直平板からの自然対流熱伝達問題がある。ここでは、加熱物体(例えば鉛直平板)が不完全熱伝導体(加熱物体の熱伝導率が流体のそれにくらべ無限に大きくない)である場合の自然対流熱伝達に着目した。一次元モデルに基づき、平板の平均表面温度と平均熱伝達率を予測する近似式を提案した。理論的考察を通して連成熱伝達問題が唯一のパラメータ(Conjugate Parameter)により支配されていることを示した。水槽を用いた実験によりこの一次元理論の妥当性を確認することが出来た。また、温度の異なる2つの流体レザバーが鉛直平板(有限な熱伝達を有する)で仕切られている場合についても同様の一次元理論が成立することを示した。この近似モデルは二つのレザバーが異なる物性の流体で満たされている場合について拡張された。二つのレザバーが異種の流体で満たされている場合は熱伝達が二つの無次元連成パラメータに支配されることを示した。この近似モデルを検証するために、二つのレザバーとして水-水系、水-グリセリン系、水-多孔質系をもちい、仕切り板としては銅、ステンレス、セラミックを用いた実験を行った。実験結果は理論による予測値と良い一致が得られた。この一次元モデルは平板上の強制対流連成熱伝達問題へも拡張され、完全二次元数値解と比較してその近似モデルの有用性が示された。また、流体で飽和した多孔質層内での様々な自然対流連成熱伝達問題について検討を加え、一次元近似モデルが平均熱伝達率の予測にきわめて有用であることを確認した。さらに地熱生産井から周囲岩盤への熱伝導が抽出熱量に与える影響について数値的に検討し、流量と生産時間の影響が特に顕著であることを示した。
|