研究課題/領域番号 |
08650263
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小山 繁 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (00153693)
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研究分担者 |
桑原 憲 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (90243964)
兪 堅 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (30274533)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | プレートフィン凝縮器 / 混合冷媒HFC134a / HCFC123 / フィン形状 / 層流自由対流膜状凝縮 / 理論解析 / 実験 |
研究概要 |
本研究では、代替フロン混合冷媒を用いた高性能な蒸気圧縮式ヒートポンプ・冷凍システムの開発に資することを目指して、代替フロン混合冷媒用の高性能凝縮器として有望なプレートフィン凝縮器を取り上げ、そのフィン形状・配列の最適化に関する理論的及び実験的研究を行い、以下の成果を得た。 (1)フィン形状と凝縮液膜形状を簡略化して、鉛直に設置したプレートフィン凝縮器の冷媒側流路をフィン付き鉛直面で近似し、その面上での純冷媒HCFC123及びHFC134aの層流自由対流膜状凝縮の近似解析を行った。その際、フィンと基底部との接続部での表面張力による吸い込み効果を集中定数的に取り扱った。そして、フィンピッチ(p=1〜3mm)、フィン高さ(h=1〜6.5mm)、フィン接続部曲率半径(r0=0.2〜0.4mm)、フィン厚さ(t=0.1〜0.4mm)及びフィン長さ(L≦5mm)が、液膜厚さ、平均熱流束、伝熱促進率及びフィン効率に及ぼす影響を検討した。さらに、それらの計算結果を用いてフィン付き鉛直面の凝縮液膜の熱伝達特性を予測するための一般性のある無次元整理式を作成した。 (2)フィン付き鉛直矩形流路内での純冷媒HCFC123及びHFC134aの自由対流層流膜状凝縮に関して、フィン内熱伝導を一次元で近似し、基底面及びフィン面上に形成される三次元凝縮液膜に関する基礎式を数値的に解いた。そして、フィンピッチ、フィン高さ、フィン接続部曲率半径、フィン厚さ及びフィン長さが液膜厚さ、平均熱流束、伝熱促進率及びフィン効率に及ぼす影響を明らかにすると共に、それらの計算結果が、昨年度の近似解析によって得られたフィン付き鉛直面の凝縮伝熱特性の予測式で表されることを示した。 (3)鉛直プレートフィン凝縮器内での純冷媒HFC134a及び混合冷媒HFC134a/HCFC123の凝縮熱伝達に関する実験を行い、液膜の熱伝達特性は自由対流支配であること及び混合冷媒の熱伝達は蒸気側の物質伝達抵抗により純冷媒に比して低下することを示した。さらに、純冷媒の液膜熱伝達特性は近似解析によって得られた無次元整理式で定性的にまとめられることを確認すると共に、純冷媒の蒸気単相及び液膜熱伝達特性に関する予測式を提案した。 (4)純冷媒の液膜の熱伝達予測式と蒸気コア物質伝達予測式(蒸気単相熱伝達予測式から熱・物質伝達のアナロジーを用いて導出)とを組み合わせて2成分混合冷媒の凝縮特性を予測する方法を開発し、その妥当性を混合冷媒HFC134a/HCFC123の実験結果との比較により確認した。
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