研究課題/領域番号 |
08650265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
本田 博司 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (00038580)
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研究分担者 |
山城 光 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (70239995)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 浸漬急速冷却 / 水平細線 / 冷却促進 / 超音波 / 線型安定性解析 / 蒸気膜 / 極小熱流束点 / 急速冷却 / 過冷膜沸騰 / 蒸気膜の安定性 / 伝熱促進 |
研究概要 |
浸漬急速冷却技術の開発はアモルファスなどの金属系新素材技術の基礎として重要である。本研究では冷却速度の上昇を目的として、超音波発振装置を設置した冷却液容器内に高温に加熱された白金細線を一定速度で落下させる浸漬急速冷却実験を行い、その過渡沸騰伝熱特性におよぼす超音波の強度および周波数の影響を調べた。そして、超音波の印加によって膜沸騰の極小熱流束点は高温側へ移動し、極小熱流束点以後の熱流束が3倍以上促進されること、またその現象は超音波の音圧と密接な関係があることを明らかにした。ついで、浸漬急冷過程における膜沸騰蒸気膜の崩壊機構を明らかにすることを目的として、蒸気膜の安定性に関する線型安定性解析を行った。蒸気膜には粘性流の式を、周囲液には波動方程式を適用し、また蒸気膜内および周囲液への周期的熱伝導を考慮した。この理論は従来の諸理論とは異なり、液過冷度の上昇につれて極小熱流束点も上昇するという実験結果を定量的に説明できる。さらに、自由対流過渡膜沸騰の伝熱特性を明確にすることを目的として、冷却液容器内に供試白金線を設置し、これを電気的に急速加熱した後の過渡冷却特性に関する実験を行った。この実験では、落下実験とは異なって周囲液との相対速度がないため、軸方向に周期的な数珠状の膜沸騰蒸気膜を形成することが明らかになった。この自由対流過渡膜沸騰の安定性についても線型安定性解析を行い、実験と良好な一致が得られた。
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