研究課題/領域番号 |
08650310
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
遠山 茂樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (20143381)
|
研究分担者 |
永井 正夫 東京大学, 工学部, 教授 (10111634)
高野 政晴 東京農工大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60010691)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 球面モータ / 超音波モータ / 低速・高トルク / 宇宙空間用マニピュレータ / 高真空用マニピュレータ |
研究概要 |
本研究において製作した宇宙空間及び高真空空間用マニピュレータは各関節部に摩擦駆動である超音波モータを使用している。これは従来の電磁モータに比べ構造が簡単で低速・高トルクという特性があるからである。また、超音波モータのロータ形状を球にして2〜4枚のステ-タで挟み込むことによって1関節あたり最大3自由度を持たせる事に成功した。従来型の球面超音波モータでは摩擦駆動で在るにもかかわらず高い押付圧を負荷する事ができないでいた。これはステ-タの櫛歯の付け根の剛性が低いために高い押付圧を負荷すると変形を起こしてしまい駆動力がロータに伝わらない為であった。本研究においては従来のBsBmよりも剛性の高いSUSを使用する事で従来のものより4割増しの駆動トルクを得るに至った。また、ステ-タの形状はロータと密接するように設計されていた従来型では内側の回転が負荷の役割を果たしてしまう事が判明したので内側を削り取った新型を採用した。これにより従来型の4倍の駆動力をロータに与える事が可能となった。宇宙空間・高真空状態において留意しておかなければならない点は、まず重力は存在しないが慣性力は存在するので、急激な運動エネルギ変化を生じさせるような駆動方法は使用できない。そこで速度制御用のパラメータの位相差を起動・停止・方向変換時に変化させるようにプログラムを組んだ。太陽風等の影響は減速器が必要の無いぶん、小型化できるので影響を受け難くできるものと思われる。また、高真空状態での留意点は潤滑が全く効かない事と対流が存在しないために内部の熱が問題となる事である。しかし、超音波モータは摩擦駆動なので潤滑の必要がない。熱問題からは逃げる事ができないが、ステ-タ・ロータの最適材質・最適設計を行う事で実用レベルにまでに達した。故に球面超音波モータを利用した宇宙空間用マニピュレータは極めて有効であると結論付けられる。
|