研究概要 |
自律型ヒューマノイドロボットへ向かう際の一過程としてのマスタースレーブ型ヒューマノイドロボットの実現を提案した.このとき、特に重要な役割を占める課題が二つあった.すなわち, (1) マスタースレーブ操作による二足歩行ロボットの実現:マスタースレーブ型二速歩行ロボットの定義とその具体的実現方法の検討. (2) マニピュレー夕の運動と二足歩行の協調動作の実現:不安定システムである二足歩行ロボット上のマニピュレー夕の運動制御に関する検討. さらに,研究を進めて行く際に第3の課題が明確化した. (3) マスタースレーブ型ヒューマノイドロボットを操縦型から自律型へ移行する具体的方法の検討. 本研究では,上の課題について以下のような検討を行い,考察を加えた. (1) マスタースレーブ型二足歩行装置の実験機を試作し,実験によってその実現可能性を検討した.その結果,ユニラテラス方式では教示に限界があり、スレーブ歩行ロボットからの何らかの情報のフィードバックが必要であることがわかった. (2) ゲインスケジューリング型の非線形制御則を設計することで対処可能であることを理論的側面と実験的側面から示した. (3) マスタースレーブ技術,表示による教示,パワーアシスト技術を統合化し得る概念としてロボティクスフォロァを提案し,簡単な実験装置を試作することによってその実現可能性を示した.
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