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リズム運動に着目した植物の外界認識に関する工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650318
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 知能機械学・機械システム
研究機関早稲田大学

研究代表者

三輪 敬之  早稲田大学, 理工学部, 教授 (10103615)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード植物 / リズム / 外界認識 / 自己認識化 / 生体運動 / 環境情報 / 生体情報システム
研究概要

植物の外界認識や生物的な自律性について検討するため、本研究ではダ-ウィンが発見した器官の回旋運動をリズム運動として捉えなおし、様々な状況において諸器官が示す運動を計測することにより、器官相互におけるリズムの形成挙動や関係性の有無について調べた。先ず、実験に先立ち、植物に対して任意の方向から刺激を与えられる光刺激装置や音刺激装置などを製作し、それらを先に筆者らが開発した画像処理による3次元運動自動計測システムに組み込むことに成功した。また、本システムを一部改良し、根、茎、葉、花弁先端部の運動を複数箇所同時に高精度でカメラが追跡できるようにした。供試材には発根後1週間から10日経過したエンドウを主に用いた。実験により得られた主たる結果は以下の通りである。(1)主根は障害物に接近するとリズム運動を開始する。(2)2個体の主根が接近するとお互いのリズム運動に位相差が生じ、衝突を避けるように生長する。(3)茎先端部に青色LED光を照射すると、光源に向かって周期約2時間のリズム運動を開始し、振幅が増大していく傾向を示す。また、それに引き込まれるかのように、少し遅れて主根もリズム運動を開始する。(4)茎先端部付近でホワイトノイズを刺激音として1時間与えると、刺激終了後に周期約2時間のリズム運動が現われ、光刺激同様に振幅が増大する。また、市販の生長促進音楽を印加した場合も茎先端部は同様の傾向を示す。その際、主根に関しては顕著な変化が本実験範囲内では認められなかった。また、音源と生長方向の関係も今のところ定かではない。(5)花弁においてもリズム運動が存在し、花弁相互間で位相差が認められた。以上の結果は、外界からの働きかけが生長などの自身の行為と結びつけられることにより、リズムが生成されることを示唆するものである。また、リズムの生成、伝達メカニズムは細胞内圧や根が自己生成する電場と関係している可能性がある。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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