研究課題/領域番号 |
08650335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊瀬 敏史 大阪大学, 工学部, 助教授 (00184581)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 電流形電力変換器 / スナバエネルギー回生 / 並列多重化 / スナバ回路設計 / 超伝導エネルギー貯蔵装置 / 核融合装置 / 電流形電圧変換器 / 大電流電力変換器 / 核融合実験装置 / 高調波低減 |
研究概要 |
本研究では、超伝導エネルギー貯蔵装置(SMES)や核融合装置になどに使用される並列多重化された電流形電力変換器の回路の簡素化のため、1)Δ-ΔおよびΔ-Y結線の変圧器のみを用いた並列多重回路で24相以上の多重化回路と同等な高調波低減、2)トランスの一次巻線の直列接続による電流分担の均等化、について検討を加えた。変換器の回路としては大電流化に適したスナバエネルギー回生形回路に着目し、回路の諸特性についても検討を加えた。 得られた結果は、以下に要約される。 (1)変圧器一次巻線を直列接続して直流リアクトルを用いずに直流電流バランスを取る方法を計算機シミュレーションにより検討した。直流短絡モード(バイパスペアモード)が無い場合は並列に接続された変換器相互の電流分担が行われたが、変圧器を通じないバイパスペアモードが存在する場合、電流分担が行われないことが判明した。 (2)2のn乗台の変換器により、n個の次数の高調波を変圧器を用いずに消去できる。例えば、2台の変換器の多重化では変換器相互の電流位相差により、11次あるいは13次の高調波どちらかを消去できるが、4台の変換器を多重化ではその両方を消去することが出来る。Δ-ΔとΔ-Yなどの結線の変圧器との組み合わせにより、5、7次の高調波も除去でき、ひずみがより少ない波形が得られる。 (3)スナバコンデンサに隣接する素子のターンオフ時以外にもスナバコンデンサが充電される現象が存在する。スナバコンデンサの静電容量が大きい場合その現象が頻繁に発生し、静電容量の増加に見合ったスイッチング素子の耐電圧の抑制が達成されず、交流電流波形のひずみも大きくなる。 (4)正弦波PWMの適用に際しスナバコンデンサの静電容量は、スイッチング素子の電圧上昇率を抑制するのに必要な程度の比較的小さなものとし、素子に加わる電圧の抑制とPWM制御による電流リップルの吸収のために交流入力側にコンデンサを別途設置することが適当である。
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