• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

電力系統の電圧崩壊回避のための自律分散制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650337
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 電力工学・電気機器工学
研究機関広島大学

研究代表者

餘利野 直人  広島大学, 工学部, 助教授 (70182855)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード自律分散制御 / 電力系統 / 電圧制御 / 無効電力制御 / 電圧安定性 / 電圧崩壊 / 調相設備 / 変圧器タップ
研究概要

現状の電圧調整器群は主に系統末端に無数に存在し、現状では単独、個別に動作している。本研究の目的は、従来の研究成果を基礎として、同質なコントローラから成る電圧制御機器において、近隣のコントローラ間のデータ通信機能を持たせた自立分散制御方式を新たに開発することにある。これまでに、ある程度以上の重負荷状態においては、トランスタップ制御は電圧崩壊を加速する要因となることが知られていたが、本研究では、まずこのような現象(トランスタップ群の逆動作現象)の判定条件を導出し、この条件を用いたタップロック制御について検証を行った。次に、現状の制御方式において変圧器タップ群の動作解析を行い、変圧器の振動的な振る舞いは現状方式では回避し得ない問題であることを指摘し、これを回避する制御規範を提案した。そして、各トランスタップで独自に分散制御を行うための自律分散制御方式について検討を行い、電圧の質とタップ切替回数を協調させ、さらに電圧崩壊を回避するタップロック機能を組み込んだ具体的な自律分散形の制御方式を提案した。本制御方式は従来にない新しい方式であり、そのため用いているアルゴリズムは必ずしも最適なものではない。しかしながら、電圧の質およびタップ切替回数ともに従来方式を上回る性能が得られ、タップロック機能も良好に動作することを確認した。
また、これらの研究と並行して、二次電圧系統の電圧調整機器群と基幹系統の電圧制御の協調問題を検討するための準備として、最大負荷点を利用した電力系統の監視・制御方式およびその計算手法等についても新たな提案を行った。
本研究で提案した自律分散型タップ制御方式は、電圧調整機器群の制御方式として従来にないものである。従って、提案方式において今回検討を行った制御アルゴリズムは非常に簡単なもので、必ずしも最適なものではない。しかし、非常に簡単なアルゴリズムで従来の性能を上回る結果が得られたことは、この種の方式に対する今後の大きな可能性を示しているものと考えられ、更なる研究が必要である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 餘利野: "変圧器タップ群の逆動作に関する判定基準およびタップロック制御について" 電気学会論文誌. (掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] N.Yorino: "Interaction among Multiple Controls in Tap Change Under Load Transfers" IEEE Transactions on Power Systems. Vol.12 No.1. 430-436 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 餘利野: "変圧器タップ群の自律分散制御に関する基礎的検討" 電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会. PE-96-139. (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 餘利野: "変圧器タップ群の自律分散制御に関する基礎的検討II" 平成8年電気学会全国大会. (発表予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 餘利野: "変圧器タップ群の自律分散制御に関する検討" 電気学会B部門全国大会論文I. (発表予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 餘利野: "潮流限界点の種々の情報に基づく電圧安定性改善手法" 電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会. PE-96-137. (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi