研究課題/領域番号 |
08650441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
笹瀬 巌 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00187139)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ATM交換機 / 不均一多元トラヒック / 優先メディア / 自己ルーチング |
研究概要 |
1.異なる2つの動作モードBackpressureモードとQueue Lossモードを併用することにより、即時性を重要視する即時パケットと確実性を重要視する待時パケットの、2種のパケットを交換する入出力バッファ形交換機モデルを提案し、平均系内時間とパケット棄却率の特性を考察した。理論解析と計算機シミュレーションにより、遅延特性及びパケット棄却率特性の評価を行なった結果、提案モデルは、即時パケットの遅延及び待時パケットのパケット棄却率を低減できることが示され、異なる要求を持つパケットを扱う場合に有効であることが明らかになった。 2.多段ステージ共有バッファ型交換機において、到着率の異なる各出力ポートへのセル遅延と棄却率特性について解析し、不均一トラヒックが交換機内の共有バッファと、入出力ポート間を結ぶ経路に与える影響について考察した。この結果、不均一トラヒックが隣接する出力ポートへのトラヒックにまでにも影響を及ぼし、そのセル遅延と棄却率が大きくなる様子を明らかにした。さらに、ホットスポットトラヒックに対し入出力間のステージ数を減らすモデルと、隣接ポートにコールドトラヒックを位置させるモデルの2つの方式を組み合わせることにより、ホットスポットへのセル遅延を小さくできることを示した。 3.Backpressureモードを用いた入出力バッファ型ATM交換機モデルに関して、不均一トラヒックのもとでの平均系内時間及びセル棄却率の特性を改善するために、Backpressureの大きさがある閾値を越えたセルに対して、Queue Lossモードを適用する交換機モデルを提案した。ホットスポットトラヒックのもとでの平均系内時間及びセル棄却率を、理論解析と計算機シミュレーションにより求めた結果、不均一トラヒックのもとでの提案モデルの有効性が示された。また、提案モデルについて、Queue Lossモードが適用されるBackpressureの大きさの閾値に対する、平均系内時間特性及びセル棄却率特性を評価し、最適な閾値について考察した。
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