研究概要 |
免疫系の自己参照機構を抽出したアルゴリズムは、長期学習モード(自己の学習)をもつ。すなわち、外乱除去ユニットのうち自己に反応するものは、あらかじめ除外しておくことにより、自己と非自己を識別できるようにする。 本年度は、現在までのところ、すでに構築したモデルによりこの長期学習の効率化のため、制御対象として選んだ直流モータのモデルにたいし,このアルゴリズムを以下のように適用した。 1.様々な自己(制御信号)にたいし、それを中和しないようにパラメータを自動調整するようにする。 2.つねに外乱が変わるような状況でも、それを制御信号と識別し中和することが可能か実験する。 この結果、初期に自己(制御信号)にたいし、それを中和しないよう調整することにより、その後のある一定期間、外乱が変化する状況でも制御信号との識別が可能であることが検証された。しかしその期間後は、制御信号にも適応がはじまり、制御信号をも除去しはじめるため、人間の免疫系と同様、自己に反応にしないようつねにフィルターをかける必要があることが判明した。
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