研究課題/領域番号 |
08650537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アンボンドPC / 連続はり / 耐荷挙動 / 曲げモーメントの再分配 / 非線形解析 / 極限解折析法 / 曲げモーメント再分配 / 極限解析法 |
研究概要 |
本研究では、まず2スパンPC連続はりの載荷試験によりアンボンド、ボンドタイプの曲げ耐荷挙動を比較し、定量化について検討した。次いで、PC鋼材付着の有無がせん断耐荷挙動に及ぼす影響を単純はりと連続はりの両者に対して検討した。また、アンボンドPCの1形態である外ケーブルPCに関して最近の研究成果を総合的に整理した。 本研究から得られた主な結果を要約すると以下のとおりである。 (1)鋼材料や載荷位置によらず、アンボンドPC連続はりの最大曲げ耐力はボンドはりに比べ10〜20%低下する。横拘束筋(ρv=2.5%)による耐力の増大は前者の方が大きい。 (2)アンボンドはりはボンドはりに比べ剛性が小さい。f'_C=85N/mm^2の高強度はりはf'_C=45N/mm^2の普通強度はりに比べたわみが小さく剛性が大きい反面、最大耐力時のたわみは逆にかなり大きい。また、鋼材付着の有無によらず横拘束筋により靭性が著しく向上する。 (3)アンボンドはりでは荷重作用によるPC鋼材応力の増加量はかなり小さくなるが、横拘束筋の配置や高強度コンクリートの適用により終局時の鋼材応力はかなり増大する。 (4)PC鋼材変形適合係数をボンドはりではβ=1.0アンボンドはりではβ=0.2と仮定した簡易な非線形解折により、ひび割れ後から終局時までのモーメントの再分配や曲げ耐荷挙動が大略推定でき、通常の極限解析法で両はりの最大曲げ耐力を精度よく算定できる。 (5)PC鋼材付着の有無で曲げひび割れの分散性が異なり、付着のある方が曲げせん断ひび割れの発生・進展によりせん断破壊が先行しやすく、鋼材付着の有無で破壊形式が著しく変化する。また、PC連続はりのせん断耐力に関しては、鋼材付着の有無によらず土木学会示方書設計式は部分安全係数の値をすべて1.0に設定してもかなり安全側となる。
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