研究課題/領域番号 |
08650560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 東北大学 (1997) 東海大学 (1996) |
研究代表者 |
北原 道弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60135522)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 弾性散乱断面積 / 散乱減衰 / クラック / 超音波 / 三次元弾性散乱 |
研究概要 |
研究計画に添って得られた成果を要約すると次のようになる。 1.クラック開口変位決定のための境界要素法の開発三次元弾性体内に存在するクラックによる散乱問題に対して積分方程式を定式化し、積分方程式の正則化とクラック端要素の工夫によりクラック開口変位を決定するための境界要素法を開発した。 2.遠方散乱振幅と弾性散乱断面積の評価式の導出散乱エネルギー量の評価過程においてクラックによる遠方散乱場のうち散乱振幅の表現が必要となるため、三次元弾性体内のグリーン関数を利用して遠方散乱振幅がの具体的表現を導出した。さらに、この遠方散乱振幅の積分断面積の具体的表現式を導いた。 3.クラックによる弾性散乱断面積の具体的計算数値解析を基に三次元弾性体内に存在するクラックによる弾性散乱断面積の解析を実行した。この結果、(1)クラック面に対して波動が垂直に入射する場合には、入射波の進行方向に沿って縦波の散乱波動エネルギーが卓越し、この傾向は周波数が高くなるにつれて顕著になること、(2)クラックによる散乱エネルギー量は周波数が高くなるにつれて増加し、クラックの半径で無次元化した横波が2から3程度で極値に至り、その後ほぼ一定値のまわりで緩やかに変動することが明らかとなった。 4.構造部材損傷度の一評価法理論上、損傷を構成する個々のクラックは粗に分布しているとして、弾性散乱断面積、クラックの分布密度、散乱減衰の間の関係式を導出した。この関係式を基に散乱減衰を計測し、散乱断面積を計算し、クラックの分布密度を推定することによる構造部材の損傷度評価について考察した。
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