研究概要 |
本研究では,小規模建築物や住宅における電力負荷平準化を目的として,太陽光発電システムと夜間電力利用による土壌蓄熱システムとの併用による電力負荷軽減効果について,実験住宅による計測・解析を行った.得られた成果を以下に示す. (1) 多結晶太陽電池モジュールを使用した商用電源との系統連係システムを構築し,太陽電池発電効率,インバータ効率や逆潮流効率などの長期計測を行った.その結果を用いて,実験住宅における電力負荷平準化の効果をシステムシミュレーションにより明らかにした. (2) (1)で作成したシステムシミュレーションを九州地区に適用して,太陽光発電システムの有効性を示すマップを作成した. (2) 夜間電力利用による土壌蓄熱システムに関して,夏季や冬季での冷暖房運転にとるシステム効率の計測・解析を行った.また,土壌蓄熱システムのシミュレーションプログラムを作成し,実験との比較を行った.その結果,シミュレーション結果は,実験を良く再現し,システム解析に有効な手法であることを示した. (3) 太陽光発電システムと夜間電力利用蓄熱システムとの併用による電力負荷平準化の効果を解析し,その有効性を示した.
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