研究課題/領域番号 |
08650715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
小川 正光 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80126929)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 高齢者 / シルバ-ハウジング / 公共住宅 / 住み方 / 居住者評価 |
研究概要 |
福祉と連携した高齢者向け住宅のシルバ-ハウジングも供給を開始してから数年が経過しているため、本研究では、居住実態と居住者による評価を通して、計画時の住宅・福祉システム内容の再検討を行った。調査対象としたのは、先進的で質の高い計画を行ってきた愛知県内の公営住宅7団地である。シルバ-ハウジングの高齢者に対して、直接各住戸を訪問し、住み方採取と住宅・生活援助内容に対する意向調査を実施した。 住戸計画では、単身の高齢者にとっても、くつろぐ場と就寝の場を区別するために2DKの規模が必要であること、起居様式は、加齢により身体運動能力が低下してくるため、ユカ座からイス座へと変化する傾向がみられた。しかし、現在の居室規模ではベットを配置するためには狭く、居住者の望む生活様式を実現するためには、居室規模の拡大か面積配分の再検討が必要である。居室間の結合関係は、世帯人数も少ないために、室内の状況を把握しやすい一体的な構成が望ましいという結果が得られた。 高齢者向け住戸と一般居住者の住戸との配置計画では、2、3戸の高齢者向け住宅をまとめて、一般住宅の中に混在させる配置が、高齢者の孤立感をなくし、一般の居住者から日常的な生活援助を受けやすいことめに望ましいことが明らかになった。また、緊急に対する安心感が得られることから生活援助員に対する期待は高く、福祉システムと連携した効果がみられた。 基本的な計画内容は居住者に受け入れられているが、今後、さらに加齢が進むと、食事の準備など、一部の生活を自立して行うのが困難になることが予想される。すなわち、居住者相互が援助し合い、共同して生活できる共用の場を計画・供給する必要があるという、今後に示唆する課題も得られた。
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