研究課題/領域番号 |
08650726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
若井 正一 日本大学, 工学部, 教授 (90120592)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アキ寸法 / 非接触領域 / クリアランス / 身体計測 / 身体寸法 / 動作寸法 / 生活姿勢 / アキの領域 / 動的人体計測 |
研究概要 |
本研究は、身体周囲に構成される非接触のアキの領域という新たな概念を導入して、日常的な生活行為を対象として、その動作寸法とアキ寸法の関係を具体的に計測することを目的に、特殊な写真計測法、超音波センサ、二次元運動計測装置などの解析方法を応用して、その寸法特性などを明らかにしたものである。 平成8年度および平成9年度の研究計画にもとづいて、下記の研究実績が得られたことを報告する。 1.過年度の研究実績により得られた身体周囲に必要なアキの領域の計測の可能性を具体的な事例について解析を行い、実際の設計場面に対応した実用性があるアキ寸法の計測値にまとめることを試みた。 2.前項の具体例として、歩行動作をともなう動的な場面から「開口部のくぐり高さと頭上のアキ寸法の関係」「床段差昇降時の鴨居高と頭上のアキ寸法の関係」、「階段昇降時の天井高と頭上のアキ寸法の関係」などについて計測実験を行い、それらの研究成果は、日本建築学会などに順次研究報告を行った。 各実験で身体周囲に構成されたアキ寸法の計測は、前述の計測装置を駆使するとともにアキ寸法の心理的な意味を探るために、極限法や調整法などの官能検査の手法を併用して総合的にデータ整理するものとした。 4.前項で得られた各場面の計測値は、いずれも身長を基準とした各部寸法のスライディングスケールに尺度化して、身長が分かれば必要寸法を読み取れるように、誰にでも使い易い標準的なデータとしてまとめた。 5.従来、身体周囲に必要なアキ寸法の判断は、設計者の経験や勘に頼ることが少なくなかったが、本研究成果の計測データを発展させることで、人間の多様な行為場面に対応できる目安が付いたものと考える。 今後は、実際の生活場面に身体周囲のアキ寸法を対応させて、その評価法などについて研究を展開させる。
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