研究課題/領域番号 |
08650741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯淵 康一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091651)
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研究分担者 |
田中 正三 東北大学, 工学部, 教務職員
永井 康雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30207972)
西野 敏信 東北工業大学, 工業意匠学科, 助教授 (80085480)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 小学校 / 校舎 / 明治時代 / 近代 / 生徒控所 / 東北地方 / 雪の影響 / 地域性 / 小学校建築 / 寒冷・積雪地 / 県庁文書 / 沿革誌・記念誌 |
研究概要 |
本研究の目的は、明治期小学校建築の地域的特性を、校舎の平面型式と気候との関係で探ることである。具体的には東北地方の6県に新潟、長野両県を合わせた8県について、生徒控所を持つ校舎の分布と積雪(根雪期間)との相関関係について検討を行った。これらにより得られた結果を以下に示す。 1 控所を持つ校舎の分布と積雪(根雪期間)について 県毎に、控所を持つ校舎の設置率をみると、青森県43%、岩手県64%、宮城県17%、福島県35%、秋田県90%、山形県84%、新潟県90%、長野県62%となり、日本海側の3県(秋田、山形、新潟)の設置率が高い事が知られた。青森県では太平洋側より日本海側の設置率が高かった。根雪期間について、各地域の大凡の値を示すと、日本海側の沿岸部は50日以下、内陸部は100日を越えている。太平洋側の沿岸部は北部では30日以下、南部では10日以下と短く、内陸北部は80日前後、内陸南部は30日前後である。宮城県は山間部を除いて30日以下である。このように、根雪期間は太平洋側より日本海側のほうが長いことが知られる。以上のように、控所の設置率と根雪期間とは良く対応しており、相関関係が認められた。 2 小規模校舎でありながら1階に広い控所を持ち、2階に教室を載せる校舎の分布について 今回問題にしたこれらの型式を持つ校舎は、新潟県に極めて多く認められ、雪国特有の型式と考えられた。山形、秋田、岩手、長野でも割合は減少するが存在していた。一方宮城、福島県には認められなかった。この分布は民家の中門造りのそれと類似し興味が深い。
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