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近世における浄土真宗寺院建築と本末制度による諸規制との関係に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650747
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 建築史・意匠
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

日向 進  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60111994)

研究分担者 松田 剛佐  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (20293988)
研究期間 (年度) 1996 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード近世 / 浄土真宗 / 本末制度 / 本堂
研究概要

元来真宗本堂は簡素で落ち着いたものであったが、近世中期には豪壮華麗な本山の形式を強く意識し、それに少しでも近づくことが一般末寺の目標となる。近世における真宗本堂の発展過程は、住宅風な趣の強かったあり方から、次第に仏堂らしくなっていく過程ととらえることができる。そして、その展開は寺格に応じて大きく差があり、寺格の高下によって時期的な「ずれ」が認められる。そうした変化は幕府・本山による建築規制の影響を強く反映したものであった。
徳川幕府は寛文8年(1668)に寺社方に対し作事禁令を発令する。それは、規模・意匠の両面で中小寺院の建築を制限するものであった。中心となるのは梁間規制で、3間を上限とし、事実上は梁間方向側柱総間6間として機能した。外陣奥行が間口に比例して大きくならないのは、この規制が広く適用され、一定の実効力を持っていたことを意味する。
一方、真宗教団では、17世紀後半から18世紀前半にかけて、本山が多くの掟状を末寺に対して布達する。後門形式が18世紀中期に一斉に採用され始め、丸柱もまた18世紀に入ると瞬く間に普及するといった、遺構を通じて認められた変化は、規制内容改訂に伴うものと見ることができる。礼銀による作事の許可制への変化を内容とするものであった。この時期、檀家農民の経済的発展に伴い中小寺院の経営状況も次第に安定し、教団内の本末関係を維持していくためには力をつけてきた末寺に対する規制を強化する必要があった。宗祖親鸞500回忌に必要な諸経費の確保が目的の一面でもあったとみられる。中小寺院の発展、堂舎の大型化は檀家農民に多額の上納金を要求することを意味し、それは同じく農民の年貢に財源を求める幕府にとっても無視できない事柄であった。こうした時期に、末寺本堂の仏堂化が進行する。

報告書

(4件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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