研究課題/領域番号 |
08650748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
西田 雅嗣 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 講師 (80198473)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 西洋中世建築設計技法 / シトー会修道院教会堂 / プロポーション / 基礎図形 / 歴史的尺度 / 計算機援用尺度導出法 / 実測図面 / 実測値 |
研究概要 |
当初掲げた研究計画は概ね遂行でき、本年度の研究目的はほぼ達成できたと考える。 1.手元に実測データのあるシトー会教会堂の分析用実測平面図化を概ね終了した。筆者の考える平面の幾何構成図式の蓋然性を検証できるに十分な数の実測平面図を、あるまとまった時代、地域のものについて同一フォーマットで作成し、図面の伸び縮みのない形で保管・整理し得た。 2.作成した実測平面図の幾何構成図式の分析を完了、同一フォーマットで分析図を作成し整理した。筆者の考える正三角形、正方形を基礎図形とする平面の幾何構成図式が、全ての平面について確認できた。 3.幾何構成図式の検証の手がかりの一つとなる西洋中世の地方古慣用尺について、分析対象のシトー会教会堂全てにわたって統一的に考えることを、文献資料調査に基づいて行った。 4.実測データから計算機を用いて尺度を導出する方法を改善した。導き出される尺度候補の数を限定し、尺度候補を代表値とした幅を持たせた考え方を導入し、実測平面図を作成したシトー会教会堂平面全てに適用した。 5.2、3、4で得られた結果を総合的に判断し、正三角形、正方形を基礎図形とする教会堂平面の幾何構成図式の存在を尺度・寸法と整合した形で、実測平面図を作成したシトー会教会堂平面全に検証し、幾つかの検討結果を学会等に発表した。 6.上記の実際のシトー会教会堂の遺構に基づいた検討の方法を、ヴィラール・ド・オヌクールの画帖中に描かれたシトー会教会堂のラインプランにも適用し、これが縮尺図であるということと、正三角形の基礎図形による幾何構成図式、古慣用尺、更に寸法に現われる数象徴が整合した平面構成を明らかにし、学会誌に発表した。
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