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ネパールのパタン王宮における塔の復原研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650754
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 建築史・意匠
研究機関日本工業大学

研究代表者

黒津 高行  日本工業大学, 工学部, 助教授 (20215114)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードネパール / マッラ王朝 / 王宮建築 / パタン王宮 / 層塔 / マンディール / 形態 / 復原 / 三重塔 / 地震
研究概要

この研究は,1934年の地震で倒壊・消失したパタン王宮の4基目の塔の形態を明らかにするものである。倒壊前の王宮の写真蒐集,実測調査,塔の類例の抽出をもとに,この塔を復原すると,ム-ル・チョク南棟中央のアガン寺と近似する規模の三重塔であることが明らかとなった。塔の呼称は供米を捧げる寺の意であり,ブジャー・マンディールと呼ぶ。王宮のほぼ中央に位置し,ナサル・チョク南棟上階のテラスに建ち,王宮前広場に西面する。構造形式は三重とも異なる形式の屋根を採用し,初層が正方形,二層が正方形の四隅を切り落とした八角に近い形,三層が円形平面である。マンディールの形式は,建物の上部に載るチョク一体型に分類できる。
円形の層塔はカトマンズ王宮に現存するが,三重とも異なる形式の屋根を持つ層塔は,他の王宮においても類例がない。この塔の形態は,カトマンズ盆地における現存遺構から見る限り,唯一のものである。最上層に円形を採用し,より完全な形を積み上げてゆくこの形式には,特別な意味が込めているものと考えられる。この塔は小塔でありながら,4階建の建物の屋上テラスに載り,大塔デグ・タレと並ぶその外観は,重厚である。すなわち,ブジャー・マンディールは,ネパールの層塔建築の発展過程を解明する上で貴重な存在といえる。
なお,ブジャー・マンディールの屋根頂部にはガジューが載るが,倒壊前の写真からは,その形を特定することが難しい。ガジューは,マンディールの宗教的性格と外観復原上,重要な意味を含むものであり,その類型化が急務となっている。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 黒津 高行: "パタン王宮ム-ル・チョク北棟の構造について" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 151-152 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 五十嵐 修・黒津 高行: "パタン王宮マニ・ケシャブ・ナラヤン・チョクの平面寸法計画について" 日本建築学会北海道支部研究報告集. (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 安齋 恵一・黒津 高行: "パタン王宮デグ・タレの東側中庭の構造について" 日本建築学会関東支部研究報告集. 405-408 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TAKAYUKI,KUROTSU: "STRUCTURAL SYSTEM IN THE NORTH-WING OF MUL CHOK,PATAN DARBAR" SUMMARIES OF TECHNICAL PAPERS OF ANNUAL MEETING ARCHITECTURAL INSTITUTE OF JAPAN. 151-152 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OSAMU,IGARASHI ; TAKAYUKI,KUROTSU: "THE DIMENTIONS FOR THE FLOOR PLAN OF MANI KESHAV NARAYAN CHOK OF PATAN DARBAR" PROCEEDING OF THE ARCHITECTURAL RESEARCH MEETINGS,1997, HOKKAIDO CHAPTER,ARCHITECTURAL INSTITUTE OF JAPAN.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEIICHI,ANZAI ; TAKAYUKI,KUROTSU: "STRUCTURAL SYSTEM IN THE COURTYARD OF NASAL CHOK,OF PATAN DARBAR" PROCEEDING OF THE ARCHITECTURAL RESEARCH MEETINGS,1996, KANTO CHAPTER,ARCHITECTURAL INSTITUTE OF JAPAN. 405-408 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 黒津高行: "パタン王宮ム-ル・チョク北凍の構造について" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 151-152 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 五十嵐修・黒津高行: "パタン王宮マニ・ケジャブ・ナラヤン・チョクの平面寸法計画について" 日本建築学会北海道支部研究報告集. (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 安齋恵一・黒津高行: "パタン王宮デグ・タレの東側中庭の構造について" 日本建築学会関東支部研究報告集. 405-408 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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