研究課題/領域番号 |
08650764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
徳満 和人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20180143)
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研究分担者 |
井野 博満 法政大学, 工学部, 教授 (20029466)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | メカニカルアロイング / ボールミル / 固相反応 / 準安定相 / 金属炭化物 / 鉄 / コバルト / ニッケル |
研究概要 |
鉄、コバルト、ニッケルの金属粉と炭素粉をメカニカルアロイングすることによって、準安定な金属炭化物(Fe_3C,Co_3C,Ni_3C)を合成し、結晶構造と安定性、磁気特性を評価した。 これら準安定炭化物は従来の手法では作製困難であり、平衡状態図にも記述されていなかった。しかしメカニカルアロイング法の採用によってその存在が初めて明かとなったものである。本手法は混合や微細化操作法として理解されてきたが、室温における試料法という利点を有しており、準安定相の作製に対して大きな威力を発揮することが分かった。上記炭化物はX線回折による構造解析により、Fe_3Cはorthorhombic(セメンタイト構造)、Co_3はorthorhombicからfccへの変移型、Ni_3はfcc構造であることが指摘された。これは結晶構造が3d電子状態{Feは(3d)^6、Coは(3d)^7、Niは(3d)^8}に支配されていることを示唆している。示差走査熱量測定による分解温度はそれぞれ1227℃、468℃、418℃であり、振動試料型磁力計による磁化測定から飽和磁化はそれぞれ218eμ/g、1.98eμ/g、0.45eμ/gであることが分った。これら数値は、構造の連続性と同様に各原子の3d電子状態と比例関係を示し、外殻電子が支配因子であることが判明した。
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