研究課題/領域番号 |
08650841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大槻 徴 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10026148)
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研究分担者 |
石原 慶一 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助教授 (30184550)
新宮 秀夫 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 教授 (20026024)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 多層構造材料 / 人口格子 / ナノスケール / Fe / Ag / Cu / 人工格子 / 多層構造体 / Fe-Ag / Fe-Cu |
研究概要 |
ナイスケールを有するFe/AgあるいはFe/Cu系積層構造バルク材を、それと相似な関係にあるマクロ材料から機械加工(圧縮・圧延)により作成した。従来、気相成長法でのみ作成可能であったナノスケール多層構造材料を大量に生産する技術を開発することが出来た。得られた材料は、大きな巨大磁気抵抗効果(GMR)や高い強度など優れた性質を示し機能材料のみならず、バルクの利点を生かした高強度材料としての応用も考えられる。 具体的には、厚さ50μmのFe箔と30μmのAgまたはCu箔を交互に100枚重ね合わせ、873Kで熱間圧縮した後、573Kで熱間圧延をした試料を適当な大きさに切断したのち重ね合せ、再び同じ条件で圧縮・圧延を施し、以下、所定の超微細組織が得られるまでこの操作を繰り返した。 従来、GMR効果は蒸着薄膜でのみ確認されていたため、試料面に平行に電流を流した結果(CIP-MR)が主に報告されているが、本研究ではバルク材料である点を利用してこれに加えて試料面に垂直方向にも電流を流して測定(CPP-MR)する事にも成功した。CPP-MRは従来測られているCIP-MRの約5倍の大きな磁気抵抗効果を示すことが見い出された。多層構造体は5-10nmの厚さのAgとFeよりなる完全なエピタキシャル関係を示した。試料全体の積層数は数万枚にも及ぶ。本研究ではバルク材が得られるため引張試験を容易に行うことが出来るようになった。Fe-Cu系では、160kgf/mm^2の引張強度と0.75%の伸びを示した。
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