研究課題/領域番号 |
08650852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
木村 敏夫 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (70090040)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 複合積層セラミック基板 / 反応 / 微細構造 / ホウ酸鉛ガラス / ケイ酸鉛ガラス / ホウケイ酸鉛ガラス / 複合ペロブスカイト / 界面反応 |
研究概要 |
絶縁体中に誘電体を組み込んだ複合積層セラミックス基板における異種物質間の接合特性を明らかにするために、誘電体と絶縁体の反応について、特に反応界面の微細構造に注目して調べた。誘電体としてPb (Mg_<1/3>Nb_<2/3>) O_3、Pb (Zr_<0.53>Ti_<0.47>) O_3、およびPb (Mg_<1/2>W_<1/2>) O_3を用い、絶縁体としてPbO-SiO_2系、PbO-B_2O_3系およびPbO-B_2O_3-SiO_2系ガラスを用いた。反応を調べるために、誘電体の焼結体を作製し、ガラスフリット中に埋め込み、所定温度で加熱した。界面付近の微細構造をSEMで観察し、元素の分布をEDS, EPMAで測定し、反応生成物をXRDで同定した。 誘電体とガラスの組み合わせにより、多様な微細構造を持つ反応層が生成した。この反応層は誘電体のガラスへの溶解と新しい化合物の生成により形成された。誘電体および化合物のガラスへの溶解度が高い場合、始めに誘電体がガラスへ溶解し、化合物の溶解度を超えた段階で界面付近のガラス側に化合物が析出した。 一方、誘電体のガラスへの溶解速度が小さく、また、化合物のガラスへの溶解度が低い場合、ガラスが誘電体内に侵入し、界面から誘電体側に反応層が形成された。反応層中の化合物は2種以上あることが多く、その分布は化合物のガラスへの溶解度により決まった。また、複数の層から成る反応層も形成された。これは、誘電体とガラスの相対的な量やガラスの組成が侵透深さにより異なるため、生成する化合物が深さにより異なることによる。さらに、反応層とガラスの界面において、化合物がガラスに溶解した。
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