研究課題/領域番号 |
08650881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
米本 年邦 東北大学, 工学部, 教授 (40125688)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | クロマトグラフィー / 連続分離 / アミノ酸 / イオン交換 |
研究概要 |
従来、回転環状クロマトグラフィー(CRAC)による分離操作においては、クロマト充填層内の液流量およびクロマト充填層の回転速度を操作変数として、より高い分離能を与える適切な操作条件が探索される。しかし、そのようにして得られた操作条件は一般に液流量すなわち処理量が極めて小さく、工業的な観点からは不十分なものであることが多い。本研究では、この点を改善するため、充填層出口で回収される溶出液のうち、複数成分が混在しているものを充填層入口に循環させる、という新しい操作方法を考案した。充填層の入口および出口に36チャンネルの供給口と回収口をそれぞれ備えたCRAC装置を用いてイオン交換法による2成分アミノ酸(グルタミン酸とバリン)混合物の分離実験を行い、操作法の妥当性を検討した。循環を施すべきチャンネルは、循環操作を用いない予備実験および移動論方程式による数値シミュレーションの結果を検討することにより選択した。7つのチャンネルに対して循環操作を施すことにより、回収口における両アミノ酸の重畳領域は無くなり、完全分離が達成された。また、アミノ酸の最大回収濃度も、循環操作を用いない場合に比べて約30%向上した。充填層回転速度の影響についても考察した。循環を用いない場合、回転速度を減ずるとアミノ酸の回収濃度は向上するが、重畳領域が増え分離能は低下する。しかし、12個のチャンネルに対して循環操作を適用することにより、回収濃度をさらに約50%向上させつつ完全分離にも成功した。以上の研究結果については、アメリカ化学工学会1996年会において口頭発表し、さらに報文に纏めて現在Industrial and Engineering Chemistry, Researchに投稿中である。
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