研究課題/領域番号 |
08650894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
滝嶌 繁樹 広島大学, 工学部, 助教授 (10188120)
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研究分担者 |
仲 崇立 広島大学, 工学部, 助手 (50274113)
佐藤 善之 広島大学, 工学部, 助手 (50243598)
舛岡 弘勝 広島大学, 工学部, 教授 (50034385)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 拡散係数 / 溶解度 / ポリマー / 状態方程式 / 活量係数式 |
研究概要 |
本研究では電気天秤法に基づく測定装置を用いてhigh density polyethylene (HDPE)及び1-hexene含量の異なる2種類のlinear low density polyethylene (LLDPE)中の窒素とエチレンの溶解度と拡散係数の測定を行った。温度はこれらのポリマーの融点を挟む333.2, 353.2, 403.2, 433.2Kの4点,圧力は0〜3.5MPaまでの範囲とした。また、溶解度に対しては格子流体理論に基づくSanchez-Lacombeの状態方程式,拡散係数に対しては自由体積理論に基づくVrentas-Duda式による相関を行った。これらの検討により以下のことが明らかになった。 1.窒素-ポリマー系の溶解度は温度の上昇と共に増加し、臨界温度の低い気体に特有の逆溶解性を示した。また、測定で得られたHenry定数の温度依存性から各温度におけるポリマーの結晶化度を決定したところ、温度の上昇と共に結晶化度が減少する傾向が見られた。拡散係数には濃度依存性がほとんど見られず、上記の温度範囲では温度の上昇に伴う拡散係数の上昇も1桁程度であり、温度依存性は小さかった。 2.エチレン-ポリマー系では温度の上昇と共に溶解度は増加し、通常の溶解性を示した。非晶部のみへの溶解度を比較すると1-hexene含量にかかわらず2種のLLDPEへのエチレンの溶解度はほぼ一致した。エチレンの溶解度は窒素の溶解度のほぼ7倍程度であった。エチレンの拡散係数は顕著な温度依存を示し、また、低温下では濃度依存性も大きかった。 3. Sanchez-Lacombe状態式により溶解度の測定値を良好に相関することができた。Vrentas-Duda式による拡散係数の相関結果も良好であった。但し、これらの式中の相関パラメータは系に依存性するだけでなく温度依存性の示し、この値を予測することが今後の課題として重要である。
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