研究課題/領域番号 |
08650915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
草壁 克己 九州大学, 工学部, 助教授 (30153274)
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研究分担者 |
齋藤 丈靖 九州大学, 工学部, 助手 (70274503)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 無機膜 / 気体分離 / 細孔 / テンプレート / シリカ / ゼオライト / 細孔制御 / 分離機構 |
研究概要 |
テトラエトキシシラン(TEOS)とそのフェニル1置換体及び2置換体を原料として、アルミナ支持管上に強制流動を伴う気相合成法によりシリカ薄膜を創製した。TEOSを原料としたシリカ膜では細孔径が小さいために、水素選択性分離膜となった。フェニル基を置換した原料を用いた場合には、400-600℃の比較的低い温度でシリカ膜を合成し、成膜時に残存する有機質を酸化除去してシリカ膜を作成した。この膜の気体の透過速度は透過分子のサイズが大きいほど減少する分子ふるい性を示し、TEOSを原料にした場合に比べて細孔径が増大したと考えられる。また、単成分気体の透過では、二酸化炭素が窒素に対して優先的に透過するが、二酸化炭素と窒素を等モル含む混合気体からの透過では二酸化炭素の透過速度が減少して分離性が低下した。次に、分子認識性分離膜として、ZSM-5型及びY型ゼオライト膜を合成し、その気体透過性を評価した。ZSM-5型ゼオライトでは、細孔径にサイズが近いブタンの異性体分離が可能であることが明らかになった。一方、Y型ゼオライトは細孔径は約0.7-0.8nmと二酸化炭素や窒素の分子サイズに比べて大きいが、二酸化炭素と窒素の混合気体の分離では表面拡散が大きく影響して、二酸化炭素が100倍以上早く透過することが明らかになった。シリカ膜とY型ゼオライト膜の二酸化炭素透過特性について検討した結果、シリカ膜では細孔径が透過分子サイズに近いので、膜内では二酸化炭素分子が窒素分子を追い抜くほど空間がないために混合系では分離性が低下し、Y型ゼオライト膜では細孔サイズが大きいために、膜内において表面拡散により二酸化炭素が優先的に拡散することがわかった。
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