研究課題/領域番号 |
08650985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
山元 明 東京工科大学, 工学部, 教授 (00247298)
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研究分担者 |
岡本 慎二 鳥取大学, 工学部, リサーチアソシエーツ
三田 陽 東京工科大学, 工学部, 教授 (20200040)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 電界放射ディスプレイ / 蛍光体 / 発光効率 / 混合原子価 / 電子トラップ / 不純物添加 / 電荷補償 / 面状欠陥 / ペロブスカイト型酸化物 / 硫化亜鉛蛍光体 / 格子欠陥 / エネルギー伝達 / トラップ準位 / ペロブスカイト型化合物 / 低速電子線 / 電気抵抗 / Ga含有酸化物 |
研究概要 |
電界放射ディスプレイ(FED)は、動画に対応できる平面薄型ディスプレイである。実用化の鍵を握る要素技術が低速電子線励起で高効率の発光を示す蛍光体である。本研究では、低速電子線励起に必要な条件、すなわち導電性と耐久性、を満たす発光材料の探索を行った。 (1)混合原子価元素を含む酸化物 緑色発光蛍光体Y_3Al_5O_<12>:TbのAlの一部をGaまたはInに置換することにより、発光閾値で夏が低下することを見出した。このことは、蛍光体の電気抵抗が低下し、帯電が軽減されたことを示す。Ga,In,Tiなど混合原子化をとりうる元素の存在により、酸素空孔濃度が増加する結果と考えられる。 (2)III族元素添加による発光効率向上の機構 赤色発光蛍光体SrTiO_3:PrにAlなどIII族元素を添加することにより、発光効率が飛躍的に増加することが報告された。この現象の原因を以下のように解明した。(a)Sr^<2+>を置換したPr^<3+>とTi^<4+>を置換したAl^<3+>との電荷補償効果、(b)SrTiO_3結晶中に存在する面状欠陥(SrO層)が、Srのアルミン酸塩生成により除去されることによる結晶性改善。(b)の効果は、面状欠陥を持つ他の化合物(Ruddlesden-Popper相)についても見出される可能性があることを指摘した。この結果を基に、やはりiii族元素添加効果のある新蛍光体(SrIn_2O_4:Pr^<3+>など)について、発光機構を検討した。 (3)CRT用青色発光蛍光体ZnS:Ag,AlのFEDへの応用の可能性 ZnS:Ag,Alの発光効率は非常に高いが、高密度の電子線励起下では著しく効率が低下する。この現象の原因となる無輻射過程の原因として、AgおよびAlの作る深い不純物準位が関与するオージェ過程が有力であり、効率低下はこのような本質的な原因によることを示した。
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