研究課題/領域番号 |
08650991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
柳澤 和道 高知大学, 理学部, 助教授 (90145110)
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研究分担者 |
馮 旗 高知大学, 理学部, 助手 (80274356)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アナターゼ / 非晶質チタニア / 結晶化 / 光触媒 / 結晶子径 / 水熱反応 |
研究概要 |
高い光触媒活性を持つアナターゼ粉末の合成を目的とし、非晶質チタニアを加熱することによりアナターゼへと結晶化させ、非晶質原料の作成方法や加熱条件が得られるアナターゼ粉末の性質に及ぼす影響について検討した。非晶質原料は、チタンのエトキシドを少量あるいは大量の水により加水分解して合成したものと、四塩化チタンを酸性あるいはアルカリ性条件下で加水分解して合成したものとを使用した。加熱は空気中、水蒸気中、水熱条件下の3種類について検討した。 エトキシドを少量の水で加水分解して合成した原料は、空気中では約400℃でアナターゼへと結晶化したが、水が存在する条件下では結晶化が促進され、100℃でも結晶化が起こった。しかし得られたアナターゼ粉末には、非晶質部分も残存し高い光触媒活性は得られなかった。空気中あるいは水蒸気が存在する条件下で加熱すると、結晶核の生成が比較的少ない上にエピタキシャル成長により短時間で急激な成長が起こるため、生成したアナターゼの結晶は大きく、凝集していた。一方、水熱条件下では水の存在により結晶核の生成が促進されるために、微細なアナターゼ結晶が生成し、溶解析出機構によりしだいに成長した。結晶性の良い微細な単結晶から成るアナターゼ粉末は、250℃以上の水熱処理により得られ、低温で合成したものよりも高い光触媒活性を示した。エトキシドを大量の水で加水分解した原料では、エピタキシャル成長が起こらないために、水熱条件下でも小さい結晶子径のアナターゼ粉末が得られた。四塩化チタンをアルカリ性で加水分解した原料は、水熱条件下で処理しても得られるアナターゼ結晶の結晶子径はあまり増加しないが、酸性で加水分解した原料では、反応時間とともにアナターゼの結晶子径は増加した。このように、非晶質原料の種類や加熱処理条件を変化させることにより、結晶子径を制御したアナターゼ粉末を合成することができた。今後、アナターゼ結晶の結晶性と凝集の度合いが、光触媒活性に及ぼす影響について検討する予定である。
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