研究課題/領域番号 |
08651055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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研究分担者 |
芹澤 武 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30284904)
岸田 晶夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60224929)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | N-ビニルアセトアミド / N-ビニルイソブチルアミド(NVIBA) / 感熱応答性高分子 / N-イソプロピルアクリルアミド / 下限臨界溶液温度(LCST) / N-ビニルイソブチルアミド / N-ビニル-n-ブチルアミド / N-ビニルイソバレルアミド / N-ビニル-n-ヴァレルアミド / N-ビニルアセトアミド誘導体 / ラジカル重合性 |
研究概要 |
本研究では、N-ビニルイソブチルアミド(NVIBA)や、N-ビニルアセトアミド誘導体を合成し、ラジカル重合により新規な水溶性感熱応答性高分子への誘導、及びその感熱応答性発現メカニズムを検討することを目的としている。これまでに、アルキル基の炭素数の異なるN-ビニルアセトアミド誘導体を合成し、基本的な重合性、共重合性を明らかにし、新規な感熱応答性高分子へ誘導した。また氷点から沸点までの幅広い温度範囲での下限臨界溶液温度(LCST)の制御、新規な感熱応答性ヒドロゲルへの研究も発展させた。最終年度の9年度はN-ビニルアセトアミド系の高分子と類似の構造を持つN-イソプロピルアクリルアミドに代表されるアクリルアミド系の高分子とのLCSTの相違についての解明を示差走査熱量計(DSC)を用いて検討した。更にNVIBAマクロモノマーを合成し、ポリスチレン核を持つ水分散性高分子ナノスフェア表面に感熱応答性素子の誘導、またポリエチレン等の汎用性高分子へ感熱応答素子をグラフト重合させ、その挙動について検討した。 まず、DSCにより水和状態を観測することで、結合水に起因する融解ピークが明らかに異なり、また自由水も結合水の影響を受けていることが示唆された。これよりモノマー単位での親水基と水との水素結合及び疎水性水和がポリマーの水和に非常に重要であることが示唆された。次に、NVIBAマクロモノマーを連鎖移動剤を用いることで合成し、ナノスフェアの粒径を分子量を変化させることで制御した。またLCST以上でナノスフェアのサイズが小さくなることを明らかとした。さらに、コロナ放電処理によりポリエチレン表面に感熱応答素子のグラフト重合が可能であった。また帯電圧測定より大気圧中でもLCST以上で表面が疎水性になることが明らかとなり、温度変化によるポリエチレンの表面改質が可能であるとの結論を得た。
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