研究課題/領域番号 |
08651072
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
野島 修一 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (20156194)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | ミクロ相分離構造 / 架橋 / 結晶化 / X線小角散乱 / 示差走査熱量計 / 結晶化制御 |
研究概要 |
本年度に行った研究実績の概要を以下に箇条書する。 (1)目的に合致したε-カプロラクトン-ブタジエン2元ブロック共重合体(PCL-b-PB)を真空下でアニオン重合法により合成した。溶融状態でPBブロック鎖を化学的に架橋することにより、明確な架橋高次構造(ミクロ相分離構造)を持つ試料を得た。X線小角散乱(SAXS)法でこの構造の詳細を検討した結果、PCLブロック鎖を内側に持つ規則的なシリンダー構造であることが分かった。 (2)PCLブロック鎖を結晶化させ、高次構造再配列の様子をSAXSと示差走査熱量計(DSC)により調べ、未架橋のPCL-b-PBの場合と比較・検討した。これらの結果より、ミクロ相分離構造により制限された空間での結晶化の特異性を解明し、架橋PCL-b-PBと未架橋PCL-b-PBの高次構造変化の相違を概念的に示した。さらに、(明確な高次構造を持たない)ゲルでの結晶化高次構造と比較して、ミクロ相分離構造の存在意義について検討した。 (3)化学的架橋以外でミクロ相分離構造を固定する手段として、高ガラス転移温度を持つ非晶性ブロック鎖を導入して結晶化を試みた。結晶化前に明確なミクロ相分離構造が保持されているか否かは確認できなかったが、両者の結晶化挙動には大きな差があった。ミクロ相分離構造の固定方法により、引き続くブロック鎖の結晶化を制御できることを示唆している。現在、詳細について検討中である。
|