研究概要 |
レインリリ-の花色育種に当たり形態学的特性,アイソザイムおよび交雑親和性から類縁性を推定した。供試材料はZephyranthes5種および8栽培品種,Habranthus3種および1栽培品種,Rhodophiala1種であった。 1.Zephyranthesは花が直立するのに対して,Habranthusは斜上していた。Habranthusの花は一つの、花茎に一つの花であったが,Rhodophialaは3-4花をつけた。その他には明確な類縁性を示す形態学特徴はなかった。 2.エステラーゼ,パーオキシターゼ,酸性フォスフォターゼの3酵素についてアイソザイム分析を行い,類縁関係を調査した.Zephyranthesには種内に共通のバンドは認められず,なかでもZ.candidaはザイモグラムを構成するバンド数が全体的に少なく,他とは異なるザイモグラムを示していた。一方.Habranthusには共通のバンドがいくつか認められ,H.andersoniiには特異的なバンドも認められた。 3.アイソザイム分析の結果を基にクラスター分析を行ったところ,Z.‘Luciae'はHabranthusと類縁性が高く,4.子房培養,胚珠培養を併用して,相互交雑を行った結果,比較的容易にF_1個体を得ることができたが,それらの多くは傾母個体であった.しかし,形態的特性およびアイソザイムのバンドパターンからいくつかの組合わせについては雑種と確認された. 5.得られたF_1個体の花色には変異の拡大が認められた.
|