研究課題/領域番号 |
08660066
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
野末 雅之 信州大学, 繊維学部, 講師 (30135165)
|
研究分担者 |
斉藤 英毅 (斉藤 秀毅) 信州大学, 繊維学部, 講師 (30021174)
小島 峯雄 (小島 峰雄) 信州大学, 繊維学部, 教授 (30023469)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | アグロバクテリウム / クワ / 芽枯病 / 病害抵抗性 / フザリウム / 遺伝子タギング / ペルオキシダーゼ / ポリフェノールオキシダーゼ / 遺伝子タキング / 培養細胞 |
研究概要 |
クワ芽枯病菌(Fuarium lateritium f.sp.mori)がクワに感染すると、組織中に菌糸が蔓延し、組織表面に分生胞子からなるスポロドキアが形成される。一方、非病原性フザリウム菌の感染に対してはクワ植物は抵抗性反応を示し、菌糸の蔓延はみられず病徴が現れることもない。これらの病害抵抗性反応の相違は、菌側の非病原性(病原性)遺伝子と宿主植物側の抵抗性遺伝子との相互作用により発現されると考えられる。そこで今回は、宿主植物側に焦点をあて、遺伝子タギングによりクワの病害抵抗性関連遺伝子を単離しその機能を解析することによりクワの病害抵抗性機構を解明することをめざした。 本研究では、まずタギングした遺伝子の機能解析に不可欠であるクワの病害抵抗性発現の迅速な評価法をクワ培養細胞を用いて確立した。本法を用いることにより、季節にとらわれること無く僅か3日間でクワの病害抵抗性の程度を一度に多数評価することが可能となった。続いて、病害抵抗性関連遺伝子のT-DNAタギングを行うために、Agrobacterium tumefaciensによるクワ植物(培養細胞)おける形質転換法の確立をした。一方、非病原性フザリウム菌の感染時にみられる局部的かつ急速な感染組織の褐変化がクワの病害抵抗性反応に重要な役割を果たしていると考えらる。そして、ペルオキシダーゼおよびポリフェノールオキシダーゼが感染組織の褐変化に関与していることが明らかにされ、両酵素はクワの病害抵抗性発現に極めて重要な機能を持つことが示唆された。 本研究で検討された方法を用いて病害抵抗性に関連する遺伝子を単離が可能であると考えられる。また、今後、ペルオキシダーゼ遺伝子とポリフェノールオキシダーゼ遺伝子を単離し、それらの発現調節することにより病害抵抗性における両遺伝子の役割を確認する必要がある。
|