研究課題/領域番号 |
08660141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
吉田 久美 椙山女学園大学, 生活科学部, 助手 (90210690)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 空色西洋アサガオ / 液胞pH / 細胞内微小pH電極 / プロトプラスト / V-ATPase / 花色変化 / 液胞膜 / PPase / 細胞内微少pH電極 / 西洋アサガオ / プロトプスト / プロトンポンプ |
研究概要 |
花色素アントシアニンはin vitroでpHの変化により連続的に色が変わる。多彩でかつ、微妙な花色発現の原因がの一つが、細胞内で色素の存在する液胞pHの違いであろうと推定できる。本研究では、細胞内微小電極法による生きた花弁液胞pHの直接測定法を開発確立し、花色と液胞pHの相関を定量的に明らかにすることを目的に行った。 1.細胞内微小pH電極の作成と測定 高等植物用の細胞内微小pH測定用実験台を構築した。電極を作成し、先端形状のSEM観察により、応答性の最適化を行った。約30%の歩留まりで良好な電極を作成できるようになった。 2.空色西洋アサガオの花色変化機構 空色西洋アサガオ(Ipomoea tricolor)の花弁液胞pH(pHv)の細胞内微小pH電極による直接測定により、赤紫色の蕾のpHvは6.6で青色花弁のpHvは7.6であることがわかった。開花に伴う花色変化が液胞pHの特異な上昇によることが明らかになったので、この機構の解明を目的に、花弁から着色細胞のみをプロトプラスト化する方法を確立し、開花ステージ毎の色素細胞の液胞膜を調整した。膜上の2種類のプロトンポンプ、V-ATPaseとPPaseを免疫ブロットにより調べ、同時にプロトン輸送活性および水解活性を測定した。蕾と開花花弁のいずれもV-ATPaseと PPaseの量に変化はなかったが、萎んだ花弁では消失していた。プロトン輸送活性は、V-ATPaseの方が活性が高いことがわかった。しかし、開花花弁でもプロトン輸送活性はツボミとほぼ同レベルで保たれていたことから、プロトンポンプの失活などによる液胞のアルカリ化機構ではなく、無機イオンの流入などによる機構が推定できた。
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