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小胞体におけるタンパク質の品質管理機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660155
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 食品科学・製品科学
研究機関京都大学

研究代表者

裏出 令子  京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (90167289)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードシステインプロテアーゼ / 小胞体 / 発現 / 部位特異的変異 / リテンションシグナル / トライア-ド
研究概要

筆者が世界に先駆けて発見した小胞体内腔に局在するシステインプロテアーゼ、ER-60プロテアーゼの構造機能相関を分子レベルで明らかにする目的で研究を行い、平成9年度は以下の研究実績を挙げた。
1)ER-60プロテアーゼは既知のC末端小胞体リテンションシグナル、KDELと類似のQEDL配列を有している。このQEDL配列がリテンションシグナルであるか否かを明らかにする実験を行った。動物細胞発現用のベクターに、ラットER-60プロテアーゼ遺伝子をサブクローニングし、このプラスミドをCos-1にトランスフェクションし一過性の大量発現に成功した。さらに、QEDL配列に変異を導入した遺伝子を作製し同様に発現させ、その挙動を共焦点レーザ蛍光顕微鏡観察と[^<35>S]メチオニン標識後のパルスチェイス実験により解析した。野生型のER-60プロテアーゼは小胞体に局在し、細胞外へはほとんど分泌されなかったのに対し、QEDL配列を欠いた変異タンパク質はゴルジ体へ輸送され、さらに細胞外へ分泌されていることを明らかにした。また、QEDL配列をリテンションシグナルと無関係な配列であるAAGLに代えた変異タンパク質も分泌されることを明らかにした。以上の結果から、C末端QEDL配列が小胞体リテンションシグナルとして有効であることが確認された。
2)ER-60プロテアーゼは、分子内にプロテアーゼの活性中心と考えられる特徴的なCGHCモチーフを2組有している。平成8年度にはcDNAを発現ベクターpET21-b(+)にサブクローニングしたプラスミドを用いて、大腸菌BL21(DE3)で活性型のリコンビナントヒトER-60プロテアーゼおよびCGHCモチーフのC末端側のシステイン残基をセリンに代えたリコンビナントタンパク質の大量発現に成功した。しかしシステインをアラニンに代えた変異タンパク質は本宿主大腸菌では発現しなかった。平成9年度には、宿主大腸菌を変えてアラニンに代えた変異タンパク質の発現に成功した。本タンパク質にはプロテアーゼ活性は検出されず、CGHCモチーフのC末端側のシステインが活性中心のシステインであることが確認された。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] R.Urade, T.Oda, H.Ito, T.Moriyama, S.Utsumi and M.Kito: "Functions of Characteristic Cys-Gly-His-Cys (CGHC) and Gln-Glu-Asp-Leu (QEDL) Mitifs of Microsomal ER-60 Protease" J.Biochem.122. 834-842 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K.Adeli ; J.Macri, A.Mohammadi, M.Kito, R.Urade and D.Cavallo: "Apolipoprotein B Is Intracellularly Associated with an ER-60 Protease Homologue in HepG2 Cells" J.Biol.Chem.272. 22489-22494 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 裏出 令子、森山 達哉、鬼頭 誠: "小胞体におけるタンパク質の品質管理に関係するシステインプロテアーゼ" 月刊サイエンスリポート. (発表予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] R.Urade, T.Oda, H.Ito, T.Moriyama, S.Utsumi and M.Kito: "Functions of characteristic Cys-Gly-His-Cys (CGHC) and Gln-Glu-Asp-Leu (QEDL) Motifs of Microsomal ER-60 Protease" J.Biochem.122(10). 834-842 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K.Adeli, J.Macri, A.Mohammadi, M.Kito, R.Urade znd D.Cavallo: "ApolipoproteinB Is Intracellularly Associated with an ER-60 Protease Homologue in HepG2 Cells" J.Biol.Chem. 272. 22489-22494 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] R.Urade, T.Moriyama, and M.Kito: "Cysteine Proteases Related in Quality Cotrol of Proteins in Endoplasmic Reticulum" Science Reports. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] R.Urade, T.Oda, H.Ito, T.Moriyama, S.Utsumi and M.Kito: "Functions of Characteristic Cys-Gly-His-Cys(CGHC)and Gln-Glu-Asp-Leu(QEDL)Mitits of Microsomal ER-60 Protease" J.Biochem.122. 834-842 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] K.Adeli, J,Macri, A.Mohammadi,M. Kito, R.Urade and D.Cavallo: "A polipoprotein B Is Intracellularly Associated with an ER-60 Protease Homologue in HepG2 Cells" J.Biol.Chem.272. 22489-22494 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 裏出令子、 森山達哉、 鬼頭誠: "小胞体におけるタンパク質の品質管理に関係するシステインプロテアーゼ" 月刊サイエンスリポート. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 裏出令子、鬼頭誠: "小胞体内の蛋白質分解" 蛋白質 核酸 酵素 臨時増刊号「プロテオリシス」. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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